活動内容
い っ ぷ く 会 便 り 2015年2月号
<2月号> 平成27年2月1日 発行
NPO法人 全国ひきこもりKHJ親の会(家族会連合会)静岡県「いっぷく会」
会長 上杉 博美
日時 |
平成27年 1月11日(日)13:15 ~ 17:00
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テーマ |
『精神医療との関わり(利用の是非の判断)』
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講師 |
フレンドスペース カウンセラー
菊池 恒先生
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会場 |
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」
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PDFファイル201502.pdf
1月例会のご報告
1月の例会は、1月11日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。
◆準備会 10時~
役員など12名の参加をいただきました。
まず、「いっぷく会便り1月号」「個別相談会案内」「KHJ旅立ち76号」「ハイキング案内」などを入れて参加者への配布と欠席者、関係機関への郵送作業を行いました。
そして今日の例会の運営についての打合せを行いました。
続いて、いくつかの報告事項、協議事項を話し合い、あとは昼食を食べながら楽しい歓談の時間を過ごしました。場所も例会場と同じですので、会員の皆さんも弁当持参でご一緒に過ごせるととても楽しいです。是非とも遠慮なくお出かけ下さい。
◆例会 13時15分~16時50分 参加者36名(当事者2名、初参加9名含む)
◇副会長挨拶;初めての方もおられますが、この会のことの理解をお願いしたい。
色々な事情を抱えた方が一緒に学習し、話合いをしておりますが、ここで出た話は「ここだけのこと」としておいてください。吐き出しの場でもありますので、率直な話も出ますが、批判的なこと、漏らすことなど無いように、力を合わせて苦しさから早く解放されるように協力してまいりましょう。
◇活動報告; 同封の「旅立ち」11月の全国大会の記事が中心ですが、唯一の全国組織として国の支援も頂いて活動しております。
また、KHJの略称も K(家族)H(ひきこもり)J(ジャパン)と変わりました。
◇連続学習会 13時30分~15時30分
テーマ「精神医療との関わり(利用の是非の判断)」
講師は フレンドスペース カウンセラー 菊池 恒先生
1、医療雑学
①知ってなお利用するか否か
色々な情報が、雑誌・インターネットなど溢れている。「医師や病院を選ぶ主導権は誰にあるのか?」 「かかる人にある」ことをきちんと認識しておく必要がある。情報を選択し医師を選択するのは「私」という自己認識が大切。
②数ある医療諸説
・医療にも色々な専門科目があるが、どのように決まるのか? まず医師になるまでは同じ勉強をし「医師」の資格が取れます。そのあと何を専門科目にするか自分で決める。医師は一つの資格であり、派遣という働き方も近年出てきている。
・プラシーボ効果(偽薬効果)。二人の患者に薬を処方、一人には「良く効く薬を『この薬あまり効かない』と言って渡し」、もう一人には「単に粉をこねたものを『これは良く効く』」と言って渡す」。「効果ある」と言われた方が回復、症状の改善がある。この開きは3割くらい。又、ノーシーボ効果は「病気になる」と思うとほんとに病気になってしまう。
失血の暗示例を話して「その気になることがどれほど怖いことか・・」知っておく必要がある(ブアメード実験)。
2、精神医療をどう見極めるか
①精神医療・カウンセリング・他の相関
別紙「カウンセリングと他分野の相互相関表」①原因、誘因 ②対応、処方、対処 ③期間などそれぞれに大きな違いがある。考え方、やり方が真逆ではないが割と対当な立場をとっている。カウンセリング料金は、公的機関は無料が多く、民間では60分程度で1万円~1.5万円位が標準的。
②いいドクター・いいカウンセラー
これをどう見極めるか?
・いいドクター
:診察時間・・最低15分は欲しい、標準20分、30分だったらとてもよい。
:薬の相談・・気分が悪い、合わないと思った時に、ちゃんと聞いてくれるか、相談にのってくれるかどうか。(単に薬が増えてゆくのは問題)「どうしてこの薬か?」これをきちんと説明してくれない医師は如何なものか。
:相性・・よく聞いてくれたりするが、ウマが合わないということもある。
:「医師を変えたい」と聞いてみる・・なぜ変えたいのかを聞いてくれて、それに対して客観的意見を伝えてくれた上でなお「あなたが望むなら」という応えがベター。頭ごなしに「ダメ」という医師はNG。「医師を選ぶのも自分」。そして診断名に惑わされないことも重要。セカンドオピニオンで確認、検証も大切。
3、薬(特に向精神薬)との付き合い方
向精神薬にも色々とある。向うつ薬、向不安薬など。また同じ成分でもメーカーにより品名が異なる。
①薬とは何か
世には様々な薬があれど、やめられなくなる現象(服薬をやめることが困難)がある。身体が慣れると増える傾向もある。いきなりストップすると身体がショック症状を起こす場合もある。しかしながら、薬を減らすという医師は一握り? また向精神薬は副作用が多く、別の症状が出る場合もある。気をつけつつ「必要な時に必要な量」で、医師から副作用(例えば空腹感やふらつきなど)と量の重要性を説明してくれることが大切。
世界の精神医療診断基準は、DSMとICDの2つの基準がある。DSMでは10数年後の改定で約300余が500以上に増加。それは薬の関係もあると言われており、製薬市場が絡む(例えば抗うつ剤のパキシルなど)。
②症状の意味と根本的治癒
症状の意味とは、「症状には出るわけがある」ということ。薬で抑えたらわけの解消はされない。
例えば、安心により緊張が緩むと病気になったりする。張りつめていたものが安心して気持ちが緩に、熱が出たり倦怠感などの症状が出たりする。根本的治療が必要。
又、精神疾患と身体疾患と間違われやすいものが存在している。(症状が似ているため)
・脳脊髄液減少症とうつ病 ・低血糖症と統合失調症 ・起立性調節障害と自律神経失調症
・脳腫瘍と認知症 など色々とある。治療法が異なるので思わしくない。
薬を使うのが根本的治癒だというのはNOです。薬は治すものではなく抑えるものです。今出ている症状をなくすだけです。また何でもないのに薬を飲み続けるととんでもないことになる。それは症状の根本的悪化を及ぼすことになる。
4、統合医療としての活用方法
①西洋医療と東洋医療と・・・
主目的の「医療」に対して、それをサポートするものとして「補完医療」と「代替医療」があり、これら全体で「統合医療」という。医療の足りない部分を補っているものとして、鍼灸、アロマセラピー、催眠療法、心理療法などある。考え方として、西洋医療は「100かゼロ」「黒か白」と悪しきものははっきりさせ、それは「病と死」病を根絶して、死を避けるために努力している。だから 抗がん剤などを大量投与することにもなる。一方、東洋医療は「出てきた症状には全て何らかの意味がある」。死は悪ではない。病も悪ではない。その人にとって重要な意味がある。それをどう受け止めるか、どう展開させるか・・・ これが東洋医療の世界。緩やかに・徐々に全体性のバランスを整える。漢方薬、鍼灸、気功、ヨガ、など全部そうですね。「最終的には漢方が一番だった」という例もある。
別紙「感情地図」(主要器官に見られる感情と態度の位置)
体の不調があった時に、どこに症状として現れるか。蓄積した感情(不安・怒り・恐れ・恨みなど)が体にNOというメッセージとして現れる。症状として出る。自分の外に感情を開放することが大切。
②可能性のあるものを取り入れる意識
漢方薬、オルゴール療法(脳幹の血流が上がり、自律神経があがる)など色々ある。
◆最終目的は全部含めて「自然治癒力を高めること」
必ず自分の中に治癒力を高める力がある。それをどのように引き出すか・・。
・質問から;薬も医療方法もそれぞれ重要だし、必要です。それをどう上手に利用するか・・。
◇グループでの話し合い 15時40分~16時40分
はじめての方には、会の説明なども含めて、菊池先生にも入っていただいて話し合った。
その他は3つのグループで、今日学んだこと、自由な話し合いをしました。
「個別相談会」のお知らせ
日時 平成27年3月22日(日)9:30~16:30
会場 静岡県男女共同参画センター「あざれあ」3階 茶室
(カウンセラー) NPO法人フレンドスペース 菊池 恒 先生
相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(有料)
お問い合わせ・お申込みは TEL・FAX 054-245-0766(中津川)まで
3月例会のお知らせ
日時 平成27年 3月 8日(日)13:15より
会場 静岡市番町市民活動センター 2階 大会議室
<連続学習会テーマ>
『親の成長、子の成長』
講師)NPO法人KHJ千葉県「なの花会」理事長・カウンセラー 藤江幹子 先生
参加費 会員お一人1500円(ご夫婦)2000円
(初めて参加される方は体験日として無料で参加できます)
当日10:00より例会準備会を同場所で行っています。会報の郵送作業や家族同士の歓談などを行っていますので家族、当事者の方などどなたでも参加できます。皆さんのご参加をお待ちしています。
~ハイキングに行ってきました~
昨年に続いて2回目のハイキングに行ってきました。
1月25日(日)不安定な天気が続いた後でしたが、晴天に恵まれ、風もなく暖かい日でした。
清水区大内地先に、大人13人、子ども1人の14人が集まりました。
和田さんのガイドでスタート。目指すは山頂の「一本松公園」。中腹には、山門が国重要文化財に指定されているという「鷲峯山霊山寺」に参拝し、丁度お昼に山頂に到着して食事。美味しかったです。
休憩してから尾根伝いに梶原山へ。この地区は県の景観条例により重要眺望地点に指定されており、
富士山から駿河湾、静岡市全体が見渡せるという、素晴らしい眺望を楽しませていただきました。
最初から最後まで笑顔の絶えない楽しい1日でした。最後にコーヒーまで頂いて和田ご夫妻に感謝です。
~会員の皆さまへ・・・~
是非とも例会にご出席下さい。
例会は、毎月第2日曜日の午後に開催しております。内容は「連絡事項」「連続学習会」「話し合い」を
基本にやっております。
お忙しくて、なかなか出席できない方も多くおられますので、毎月の「いっぷく会便り」で例会の内容もお伝えしようと努力しておりますが、文字だけではとてもお伝えできません。
やはり「五感」で受け止めていただくのが一番ですので、是非ともご出席いただきますようお願いします。
会長コラム
寒さもまだまだ厳しく、インフルエンザも少し下火になって来たようですが、皆様のお身体には変化無く元気でお過ごしと思いますが、私の所の息子は今回は手伝ってと言ったのですが、ボルトにワッシャーを入れることはしなかったですね。本人に何か変化があったかは分からないですが、また手伝ってくれる日もあることでしょう。
今月はピアサポートの研修がありますが、本人に社会復帰のための援助には、家業などの手伝い、年中行事、法事、地域清掃などの活動、ボランティア、アルバイト、各種資格の取得など本人が自発的に活動に参加することが出来るようにさまざまな選択肢を用意して、今の状態に変化を起こすきっかけを作り出すようにしていきたいものです。
これからも努力していきましょう。
初めてご参加の方は月例会会場で入会手続きができます。
年会費6000円 月例会参加費お一人1500円(ご夫婦参加2000円)
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川