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活動内容

いっぷく会便り 2021年7月号

令和3年7月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 中村 彰男

日時
2021年6月13日(日)
テーマ
「治るとはどのような状態?」
講師
SCSカウンセリング研究所 代表 桝田 宏子氏
会場
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」


PDFファイル202107.pdfLinkIcon

6月例会のご報告

6月例会は、6月13日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。

◇準備会 10時~

14名の参加をいただきました。まず「いっぷく会便り6月号」「7月個別相談会案内」「7月~9月学習会案内」「たびだち夏季号№97」などを入れて出席者への配布、欠席者・関係機関への郵送作業を行いました。そしていくつかの報告事項、打ち合わせをして、各種情報などについて話し合いました。あとは昼食をとりながら楽しい歓談の時間を過ごしました。弁当持参ですが、どなたでも例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。都合のつく時間からでも構いませんので、是非とも楽しいゆっくりとした時間を共有しましょう。

◆例会 13:15~16:30 参加者38家族43名(初参加13名)

◇連続学習会 テーマ「治るとはどのような状態?」
講師 SCSカウンセリング研究所 代表 桝田 宏子氏

私達も、不登校・ひきこもりの問題に取り組みはじめて32年程になりますが、最初の12年位は「どのように対応したらよいのか?」心理学だけでは通じないことが多くありまして、よく分からない時期もありました。そういう中を通ってきてようやく見つけられたことをお話します。
(このような講師の長年の取り組みから、多くの事例を交えてのお話をいただきましたが、ここでは事務局で3つに整理して報告させていただきます。)

1.不登校・ひきこもりの子って?

子どもの不登校やひきこもりがはじまったということは、よく考えると、良いことが起きてきていると解釈できるのです。
でも親としては、「ショックを受け」「どうしよう?」と困惑したりして「世間で言われている状況がわが家でも起きた」と言って、不安とか困惑してしまう方が多いのです。
しかしこれは「良いことが起きている」とも言えるのです。
「えっ!」そう言われても「何を言っているんだ・・・?」と思う人も多いものと思います。
「何故でしょうか?」 この状態になる子どもは独特なところがあります。

小さい時から敏感だったり、天才というか何かしらに過敏に反応したり、良い子で親より先手先手といろんなことを感じ取ったり、「この子は何て利口何だろうか」と思ったり、子どもの感覚が鋭敏、繊細ということなので、でも同じ家で育っても兄弟何人かいると「僕だけでもちゃんとしなければ」と感じ取ってしまう子どもなのです。
だから、ある程度少年期後半とか、思春期・青年期にならないと不登校・ひきこもりはすぐには出てこないのです。では不登校・ひきこもりは何で起きるのか? 「僕だけでもちゃんとしなければ」・・・
と親に心配かけてはいけないという、自分を抑えて我慢してきた人が、多くは少年期や思春期や、高校へ入った途端行かなくなるとか。

不登校・ひきこもりは、まだまだ事件がおきたり、8050問題とか言われて、マイナスのとらえ方が多いけれども、我慢してきたお子さんです。とても親思いとか、家庭の中で親の行動等もよく見てます。
そしてその我慢が限界になったときに動けなくなるのです。「やっと我慢も限界に来たか」そして「この子の生き直しがくるんだ、はじまるんだ」と受け止めることが必要です。

最近 不登校については大目に、やわらかくなってきましたが、子どもが「学校に行きたくない」と言ったときに、この子は「何かを感じたんだ」「学校へ行きたくないのね」と言えるかどうかです。
でも思春期をすぎて青年期でひきこもったりすると孤立無援の状態になりますから、「親とも話せない、会わない」という状態が長く続いたりします。

2.親は子どもの状態をどう受けとめられるか?

色々な行動が出る場合があります。極端な事例では、家のお墓を倒したり、家の農機具を放り出したり、父親の悪口を掲示したりすることもありました。部屋を破壊したり、またリフォームしたり、親との対面を避ける、何年も風呂に入らないなど 今まででは考えられないような状態が起きてきます。
親も今までの価値観を全て捨てて、ここからは「親が学ぶのです」

「親には分からないよっぽどのことがあったに違いない」と。そして、子どものやっていることには「時期と意味」が必ずあるのです。学ぶということは、これらの行動を「全て受け入れる」のです。
正直 親もどうしてよいのか分からないことがいっぱい出てきます。
子どもは異次元の世界にいるのです。親は世間一般の中で生きてきていますから、自分たちがまともで、子どもが直って回復して、自分達と同じ世界に戻ってくると思っていませんか?
わからない世界にいるのですから、親自身が そのわからない世界を知らなくては・・・そう思うことが大切なのです。
カウンセリングや、親講座を受けるとか、このような学習会を通じてどう理解するかを学ぶのです。

3.安心・安全な世界に・・・

親が取り組み始める。そして、子どもの全ての行動を「無条件に肯定」することです。
それにより、親への気兼ねが減ってきて、自分の気持ちを表に出せるようになってきます。
要求も高まったりしますが、親が受け入れることを継続することです。それにより安心・安全な環境が整ってくることで子どもは次第に変化してくることでしょう。

◆質疑応答の中から、いくつかのポイントになる事項です

・心の中にあるものを吐き出さないと回復できません。それには「無条件の肯定」が必要です。
どんな無理難題なことでも「そう」「そう思っているんだね」「そうして欲しいのね」「やってみるね」と。「それは無理だ」とか「できないよ」とは決して言わないことです。否定しないことです。
本人の言っていることを了承すること。親が具体的(できる・できないと)に考える必要はないのです。
・過去のことを責められた人。「時間を戻せ」「時間は戻れない」と応酬してしまいますが、そんな時でも全肯定ですから「もう一回やり直したいんだね」「小さい時に戻すのね」と。出来る・できないと反論しないで了承する。無理に答えても嘘はすぐに見抜かれます。
・今まで「こうする」と言ってもできていないことが多くて信用できませんが?
本人は常に「本気」です。やろうとしても、いざその時になると「できない」ことがあるのです。
決して騙そうとか、うそを言っているわけではありません。常に信じてやることです。

・親も失敗をしながら覚えてゆくのです。それを土台にしてね。
・子どもを上から目線で見ていませんか? 親の思うようにさせようとか・・・
そういう思いは捨てるのです。今は子どもの言うとおりにしましょう。
子どもに教わるのです。「こうしろ!」と言われたら「はい!」言い訳はしないのです。
・回復は親次第です。明るく取り組むことが大切です。
皆さん、日頃 明るくしていますか?「はい!」「うんわかった!」明るく逆らわないこと大事です。

・太って体重が増えた。親の全肯定で安心すると食べ物が美味しくなり、それにより太ります。
逆に言うと、太らないということは、まだ無条件の肯定が(安心が)足りないかも知れません。
・大学中退で支度した授業料が払わなくてよくなった。その子のために用意したお金だからあげましょう。
きっと何か変わってきます。 楽しみに。
・お年玉などで貯めたお金でパソコンを買いました。その分お金が減りますね、さみしくなるものです。
是非とも足してやってください。さみしくなりますので。小遣いも毎月やるようにして下さいね。

・親がひきこもりの世界を学ぶことが大切です。無条件肯定という世界を。
親が成長して受け止められるようになると、わがままを言い出す。やっと本心を言えるようになるのです。
・子どもの求めにすべて応じる・・・甘やかしているのではありません。認めてやるのです。
・今日ははじめての方も多いようですが、この取り組みには仲間も必要なのです。
これを機会に取り組んで下さい。親の取り組み次第で必ず回復します。
・自分の部屋、又は寝る部屋などを掃除するとか片付けることができたら、それは画期的なことですね。
回復への大きな変化でしょう。

8月例会のお知らせ

日時 :令和3年8月8日(日) 13:15 ~ 16:30 (受付 13:00~)
会場 :静岡県男女共同参画センター「あざれあ」4F 第1研修室
「会員交流会」

8月は「会員交流会」です。いけばなを体験しながら楽しみましょう。
企画内容については、別紙でご案内の通りです。
花代など(各自持ち帰りいただきます)かかりますので、参加費は一人1000円でお願いします。
又、準備の都合がありますので、今回は8月6日までに申し込み下さい。
申込みは、電話090-6081-0766か mail:ippuku-kai@outlook.jp までお願いします。

尚、当日は10時より同場所で準備会を行っています。配布物の準備やら、話し合いを行ったりしていますので是非お出かけください。例会時とは一味違った雰囲気で、気軽な話もできます。
皆さんの参加をお待ちしています。

受付担当: □富士市以東 □静岡市駿河区、清水区 □静岡市葵区 ■藤枝・焼津以西

「東部地区会」のお知らせ

次回は、7月25日(日)13〜17時、場所は沼津プラザヴェルデ小会議室405です。
今まで特に密になりませんでしたので、出席の連絡は不要です。
途中からの参加、途中退席も結構です。居場所としてもお出かけください。

(幹事 味岡)

「個別相談会」のお知らせ

日時:令和3年 7月23日(祝・金) 9:30 ~ 18:00 小会議室
                         24日(土) 9:30 ~ 21:00 中会議室
                         25日(日) 9:30 ~ 18:00 中・小会議室
場所:静岡市番町市民活動センター
(カウンセラー) 「人間関係と心の相談舎」代表 菊池 恒

相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(会員限定・有料)
お申込み・お問い合わせは TEL 090-6081-0766(中津川)まで

あんなこと・こんなこと

[皆さまからの投稿をお待ちしています]

6月27日日曜日、昼飯の後 のんびり「NHKのど自慢」を見ていた。
ゲスト審査員の岩﨑宏美さんが歌っていたのが、なぜか良い気持ちになってきた歌だった。

太陽が笑ってる

歩んできたこの道を ふとふり返って  でこぼこの穴だらけで なんだか笑ってしまった
いい思い出ばかりじゃない いい人ばかりじゃない
生きる歓びとせつなさ たくさんの顔が浮かぶ
悲しい時がどれほどだったか? あまり覚えてないけれど
悲しい分だけ 喜びがある それを信じていこう 決めたんだ
泣いたっていいじゃない 転んだっていいじゃない  その痛みが わたしを強くする
一人きりの日々でも あしたが見えなくても いつでも太陽は笑ってる

間違えたと悔やんでも 今になって考えたら  これでいいのかも知れない 遠回りして良かった
人の優しさ身に沁みるほど わかるようになったのは
迷い傷つき 悩んで泣いた そのことにありがとう 言えたから
凹んでもいいじゃない つまづいてもいいじゃない  這い上がれば あなたは強くなる
終わったわけではない ずっとずっと続いてくこの道 太陽が笑ってる

泣いたっていいじゃない 転んだっていいじゃない  その痛みが あなたを強くする
終わったわけではない ずっとずっと続いてく いつでも太陽は笑ってる
あなたに太陽が笑ってる

作詞:池間史規 検索サイトGoogleから引用    (Hさん)


いっぷく会は、会員制で会員の会費で運営されています。会員以外の方もご参加されることは大いに歓迎していますが、その場合は参加費を一回1500円負担して頂いています。ただし初回は体験として無料で参加いただけます。そして年会費6000円(年度途中での加入は月割額)で、加入していただければその後の参加費は無料です。詳しくは事務局まで問い合わせ下さい。
事務局 電話 090-6081-0766 E-mail:ippuku-kai@outlook.jp
電話番号が変わりました。また、ファックスは利用できませんのでご了承ください。

本会の活動は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営しています。

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