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活動内容

いっぷく会便り 2020年1月号

令和2年1月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 中村 彰男

日時
2019年12月8日(日)
テーマ
会員交流会
会場
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」


PDFファイル202001.pdfLinkIcon

12月例会のご報告

12月例会は、12月8日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」生活関連実習室で開催しました。

◇準備会 10時~
15名の参加をいただきました。まず「いっぷく会便り12月号」「たびだち№92秋季号」「1月個別相談会案内」「1~3月学習会案内」などを入れて出席者への配布、欠席者・関係機関への郵送作業を行いました。そしていくつかの報告事項、打ち合わせをして、近況、先月の学習会についての感想、各種情報などについて話し合いました。あとは昼食をとりながら楽しい歓談の時間を過ごしました。
弁当持参ですが、どなたでも例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。
都合のつく時間からでも構いませんので、是非とも楽しいゆっくりとした時間を共有しましょう。

◆会員交流会 13時15分~16時30分 参加者23家族27名

第一部 鍋パーティー
第一部は「鍋パーティー」です。三角巾にエプロン姿。普段の主婦(主夫)とはひときわ違いますね。
何種類かの鍋をみんなで作りました。あちこちから楽しいそうな笑い声が聞こえてきました。そして会食、みんなで食べるのがまた格別です。
あちこちに談笑の輪ができていました。
「ああこの人もこんな気さくにできるんだ」「この人もこんな一面もあるんだ」普段何となく遠くに見えていた人が身近に感じたりしてとても楽しいひと時を過ごすことができました。ありがとうございました。

第二部 体験発表 「 私はこうして元気になった 」 門田 宙久(かどた みちひさ)氏
小学校での不登校から、ひきこもりを経験し、今は「熱海市社会福祉協議会」で仕事をされている28歳。特別にお願いをしてご自分の体験、どんな気持ちで過ごしてきたか・・・などをお話しいただきました。
以下はお話しいただいたことをご本人に書いていただきましたのでご覧下さい。

今日のテーマは私の経験からしかお話しすることが出来ません。皆さんの経験と重なる箇所があれば、ヒントにして頂けたらと思います。他にも私の母から私がひきこもっている時にどのように考え、思っていたかを綴った文書も一緒に見て頂ければと思います。

1、ひきこもっている時の気持ち

①コンプレックスと甘い考え
ひきこもりになるのは誰しも可能性があり、誰にも理解してもらえないだろうという小さなコンプレックスから始まるケースもある。私は小学校4年生の夏の終わり頃に腕毛を気にしている事を誰かに見られたくないと思い、相談出来ずに登校拒否を始めた。長袖が着られる時期になればすぐに戻れると甘く考えていたが、久しぶりに学校に行くと生徒、先生の目が気になって通えなくなり、その後は知らない人の目も気になるようになり、家から出られなくなった。

②社会から遠のいてしまってから
「いつかは社会に参加しなきゃいけない」という気持ちと「同年代の人が順調に生活しているのに自分はダメだ」と同年代を意識していたが、ひきこもり期間が進むと無意識に「他の人は」と気にする対象が広くなっていた。一時は賑やかなテレビを付けると自己嫌悪が軽減され落ち着いていたが、テレビの出演者と自分を比べ、自分自身を責める時期もあった。外に出られない、人の目を気にしすぎる、親の期待に応えられない自分が嫌いになっていた。

③社会に出るキッカケ
学校での共同生活、仕事もすぐに辞めてしまい自信を失っていたので仕事、バイトはしようとも思っていなかった。親には「いつかやる」と曖昧な返事をしていたが仕事をするどころか、面接で話すイメージすら出来ていなかった。「ボランティアはどうなの?」と母に言われ、「この子はバイトも出来ない子」「ボランティアくらいはできるかな」と思われていたと当時はものすごい反発をしていた。お金が無くなり、社会に出ないといけないという気持ちが大きくなり、ボランティアを思い出し、嫌々電話をして近くの社会福祉協議会に行く際に、知らない老夫婦から道を聞かれ、携帯電話で道を検索し答えたところ「ありがとう」と言っていただいた。初めは「ありがとう」という言葉をどう受け取って良いのか分からなかったが、「自分にも言ってくれる人がいる」と気付けた事で相談窓口まで漕ぎ着けたと感じている。親、老夫婦からの言葉もタイミングが違ったら動き出せていないと感じる。大きなキッカケではなく、イメージと重なった小さなキッカケが重なって動き出せるようになる。

④家族の支え
どの時期でも言えるのは、親が子供に期待している分、必ず子に伝わるということ。期待というのは「学校に行ってほしい」「働いてほしい」「外に出てほしい」というものから「せめて普通の子であってほしい」「こんなに我慢しているのに」「なんでこんなことするの?」というものも伝わってくる。自分自身の気持ちが落ち込んでいると、親が言葉や態度にも出していなくても被害妄想で責められていると感じてしまう。過度に肯定しなくても、無理に接さなくていいので、他愛のない話を家族と出来ると「まだひきこもっていられる」と甘い考えが脳裏を過りながらも「親子で【普通】に話せている」と嬉しく思っていた。そういった時間が積み重なった結果、今動けているし、社会に出た後も家族で話が出来るのではないかと感じている。

2、社会に出てからの家族の理解

①外に出ても気持ちはひきこもりたい
ひきこもっている時期は最初期の二カ月程は「責任が無い」「社会で気にしていた事を考えなくて良くなる」と思い、気持ちがとても楽になる。もちろん長期間になると二度と経験したくない時期になるのは分かっているが社会に出てからも長期休みや、何もしない日があり、疑似的にひきこもりを追体験すると無性に最初期の二カ月程を思い出し、逃げたくなってしまう。外から見たら家に籠っていないのでひきこもりではないが、内面は簡単に変わるものじゃないので、親の気持ちや外に出た時に構築できた人間関係やせっかく外に出られるようになった自分自身の気持ちと逃げたい気持ちを天秤にかけ葛藤し、なんとか維持している。

②家族の支え
外に出たからといって、もうひきこもりではないと社会は捉えていると感じる事が多いが、気持ちが変わるまでには時間がどうしても掛かってしまう。ひきこもりの時期に対しての甘い気持ちが湧いてしまう事や社会に出ていくのにはとても気力が必要なことの理解をご家族の方にもして頂きたい。困っている事や外に出てからの悩みに対して「○○したらいい」「○○しなかったの?」とアドバイスや質問するのではなく、悩みや不満を聞いてあげて、自分自身を責めないように社会に送り出してほしいと願います。

このような話しをいただいて、たくさんの質問にも丁寧に答えて頂きました。
また、この発表を前にお母さんが「当時の気持ち、対応など」をA4版10頁にわたり書いてくれました。
その最初に「ひきこもった時にどう思ったか? 自分のしてきた今までの育児が全て間違っていた!
一生懸命いいと思ってやってきたのに、手抜きしたわけではなかったのに、凄く頑張ってやってきたつもりだったのに。他の人はならなくて どうしてわが家がなる?自分は他のお母さんよりいいお母さんだと思っていた。ガミガミ怒らないし うるさくもしないし。子どもの気持ちにも寄り添ってきたつもりだったし。すごく育児にもお母さんとしてもプライドがあった。そういうものがいっぺんに割れて落ちるようにガラガラと自分を覆っていた鎧が割れて落ちた。周りの人は、あの人育児に失敗したんだな ダメなお母さんだなと思っているに違いないと思った。恥ずかしくて外にも出たくないし誰かと話したくもなかった。・・・・ (ここから当時の対応やら気持ちの変化などを書いてくれています)最後に・・・いろいろ心の持ち方が楽になったけれど、これでまたひきこもったら?やはり不安になるに決まっている。これはなくならないと思う。これと付き合いながら、あまり考えないように自分を楽しむ事をそうなったらしようと思っている。
機会をいただければ、このお母さんにもお話しをいただけるとありがたいと思っています。

「就職氷河期世代支援プランの推進に向けた全国プラットフォーム会議」

11月26日、首相官邸で開催された上記会議に、KHJ伊藤代表が出席されました。その報告メールと会議で出された提言を記します。

【報告メール】
ひきこもり支援では、就労の前に、まず本人や家族の孤立感を解消、生きる意欲の回復と自己肯定感を育めること、そのために安心できる居場所づくり、ワンストップ支援、寄り添える人材が必要であることを伝えました。

人手不足解消や既存の雇用システムに当てはめてしまう施策にならないよう、社会の生きづらさ、働きづらさ、孤立解消のために、今後も、多様な生き方、ひとりひとりの状況に寄り添える施策を求めていく所存です。

なお、当会と、当事者団体UX会議の林代表の座席は、総理の目の前であり、当事者団体の発表が、一番最初であったことから、ひきこもり当事者、家族の声への関心の高さが伺えます。

次回の会議に向けて、総理からも「『ひきこもり』の方々を始め、それぞれの方々の事情に応じた居場所づくりの重要性や、丁寧な寄り添い支援の必要性について、改めて認識を強くした」「これからも現場の声を伝えていただきたい」「厚生労働省、旧労働省だけではなくて、旧厚生省の管轄も併せて対応していく必要もある」などの前向きな言葉がありました。

今後も総理はじめ各閣僚のみなさまに、当事者家族会としての声を届けてまいります。今後とも支部のみなさま、関係のみなさまにとって、顔の見える「本部」となるよう発信をしてまいります。みなさまのご意見は忌憚なくお知らせくだされば幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。

【提言】
【認識と課題、今後の取り組みについて】 KHJ 全国ひきこもり家族会連合会 理事長 伊藤正俊


当会は当事者家族会の唯一の全国組織として、1999 年からひきこもりの社会的理解と支援の促進に取り組み、実態調査、家族会の連携、居場所づくりを実践してまいりました。

1.社会参加に向けた支援を必要とするひきこもり支援について重層的な施策構築を求めます。
当会の調査では、40 歳以上の長期ひきこもりの 75%は就労経験者であり、人間関係の傷つきやトラウマから再就労への抵抗感が強い方が多くいます。その中で、地域若者サポートステーションによる支援は、年齢制限があったり、就職率が重視されたことで、就労の段階に至らないひきこもり者や家族にとっては、時に拒絶を感じ、傷ついてきた歴史もあ りました。ひきこもりへの支援は、当事者や家族の置かれた状況や思いに寄り添ったきめ細やかなケアが何よりも重要であり、就労だけではない多様な社会参加を前提にした重層的な施策が不可欠です。サポステとは別の総合的なワンストップ窓口の構築を求めます。

2.居場所、相談、アウトリーチ機能を備えた取りこぼさないワンストップ支援
居場所は社会参加の第一歩であり、就労前の本人の意欲や関係性を回復する場です。「地域に出かけられる場がないから、ひきこもらざるを得ない」、「安心できる居場所でなら相談しやすい」という声も多く、相談機能を備えた居場所づくりは急務です。また、本人を支える家族への支援や、家族の学びの機会も重要です。本人、家族それぞれの安心を担保できる居場所の整備を求めます。居場所に出られない人には必要な情報を届ける多様なアウトリーチを行うことで、8050世帯など社会的孤立の防止に繋がります。さらに、制度の狭間のひきこもり者を取りこぼさないためには、医療受診や障害認定が難しくても、福祉サービスや生活支援が受けられる制度設計を求めます。

3.人材の育成 ピアサポーターの起用
相談窓口には、専門的な資格者だけでなく、ひきこもる人の特性や心情を理解できる人材を配置することが必要です。その点、ひきこもり経験者やその家族は、苦しんだからこそ仲間として寄り添いながら、孤立感を緩和し、本人や家族の意欲回復と自己肯定感を育む土台になりえます。

2月例会のお知らせ

日時 :令和2年 2月9日(日) 13:15 ~ 16:30 (受付 13:00~)
会場 :静岡市番町市民活動センター 2F 大会議室
<連続学習会テーマ>『 ひきこもりから自己実現へ 親が取り組むすべてのこと 』
講師:SCSカウンセリング研究所 副代表理事 臨床心理士 桝田 智彦氏

※事前の参加申し込みは必要ありません、当日会場へお越し下さい。
<参加費>1家族 ワンコイン! 500円、 初参加の方、当事者の方 無料

尚、当日10時より準備会を同場所で行っています。会報の発送作業や家族同士の歓談などを
行っています。家族、当事者の方など、どなたでも参加できます。むしろ、来ていただく方が
多いほうが準備の都合上助かります。例会時とは一味違った雰囲気で、気楽なお話もできます。
また、居場所として活用するのもひとつの方法です。是非、皆さんのご参加をお待ちしています。

2月例会の 受付当番(輪番制)は富士市以東の方です。よろしくお願いします。

「個別相談会」のお知らせ

日時:令和 2年1月24日(金) 9:30 ~ 21:00 小会議室
                         25日(土) 9:30 ~ 21:00 大会議室
                         26日(日) 9:30 ~ 18:00 小会議室
場所:静岡市番町市民活動センター 2階
(カウンセラー)「人間関係と心の相談舎」代表 菊池 恒 先生
相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(会員限定・有料)
お申込み・お問い合わせは TEL・FAX 054-245-0766(中津川)まで


《会長コラム》

昨年私たちが係わっている分野の状況は大きく変わり、私自身未だ整理のついていないところもございます。一つ納得できないことが年越しとなりました。前農水省事務次官の裁判の件です。成り行きを気にしておりましたが先月判決が下り、懲役6年の実刑となりました。ところが、その後保釈されたとの報に唖然としました。人一人を殺め、6年の実刑を受けた者がいとも簡単に保釈とは。しかも続いて量刑が重すぎると控訴したとのこと。この犯人の息子への対応は全く一方的であり、息子の心情を捉えようとする姿勢に欠けていたのではないかとの感想は、学習を重ねて来た皆さんの多くがお持ちなのではないでしょうか。犯人に対する同情論ばかりで、殺された息子への配慮は全くありません。このような人間は殺されても仕方ないとの方向に進みかねません。控訴したことにより裁判は続きますので、家族会の立場からもこの件を詰めていきたいと考えております。


初めてご参加の方、初回は体験として無料です。その後よろしければいつでも入会手続きができます。年会費は6000円で、出席した時には参加費のご負担をお願いします。
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川
E-mail:ippuku-kai@outlook.jp