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活動内容

いっぷく会便り 2016年3月号

平成28年3月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 上杉 博美

日時
平成28年2月14日(日)
テーマ
「家族以外の人とつなげてゆく」
講師
SCS カウンセリング研究所 カウンセラー・臨床心理士 桝田 智彦先生 (講師が当初予定の三宅正之先生から急遽変更になりました)
会場
静岡市番町市民活動センター


PDFファイル201603.pdfLinkIcon

講演会の報告

今年の公開講演会は、1月31日(日)静岡市番町市民活動センターで開催しました。

テーマは 「ひきこもりで悩んでいませんか?」-静岡県ひきこもり支援センターからの報告―

講師に 静岡県精神保健福祉センター 臨床心理士 菅沼 文氏(ひきこもり支援センター担当)

当日は 会員20名、一般15名の35名の方に参加いただきました。

講演は ①ひきこもりとは ⇒ ひきこもりの定義、実態調査、背景などについて。

②本人の心理情況 ⇒ 不安、劣等感、焦り、孤独などから親を責めたりする。

③解決のための一歩とは ⇒ 対応のコツ。安心し、リラックスできる家庭環境作りなど。

④家族として ⇒ 家族関係を眺めてみる。ちょっと変化させる。心がけること。

⑤ひきこもり支援センターとは ⇒ 主としては相談業務、関係機関連携、情報発信など

(政令市は対象外。)

こんな内容で講演いただきました。具体的で分かりやすかったと大変好評でした。

静岡新聞

2月例会のご報告

2月の例会は、2月14日(日) 静岡市番町市民活動センターで開催しました。

◆準備会 10時~

上杉会長など15名の参加がありました。

まず「いっぷく会便り2月号」「3月個別相談会案内」「KHJ旅立ち第80号」「静岡市ひきこもり

支援センター 支援講座案内 3月開催」を入れて、参加者への配布、欠席者・関係機関への郵

送作業を行いました。そして、いくつかの報告事項、打ち合わせ事項について話合い、あとは昼

食を摂りながら楽しい歓談の時間を過ごしました。

場所も例会場と同じですので、弁当持参ですが、少し早めに出掛ける感じで参加してみて下さい。

親の居場所でもあります。楽しい時間を共有しましょう。

◆例会 13時15分~16時50分 参加者27名(内初参加2名、非会員2名 当事者なし)

◇会長挨拶;お忙しい中をようこそご参加いただきましてありがとうございました。

やはり学習は地道にやってゆくことで身につくものと思いますので、常にゼロからのつもりで

学び子どもに良い影響を与えられるように取り組んで参りましょう。

◇活動状況;3月の個別相談会の案内、2月21日のハイキング案内、学習会記録集 200円での販売

案内。

◇連続学習会 13時25分~16時50分

テーマ「家族以外の人とつなげてゆく」

講師 SCSカウンセリング研究所 カウンセラー・臨床心理士

桝田 智彦先生

(講師が当初予定の三宅正之先生から急遽変更になりました)

初めて「いっぷく会」の講師としてお立ち下さいましたので、自己紹介から

お入りいただきました。中学生時代から音楽活動に傾倒し、20歳の頃バンドを

結成してデビューしたが思うような結果が出せなく解散、その後親友の死亡と言う厳しい現実に

直面して絶望の日々を送った。母親の支援もあって立ち上がることになり、大学で学び直して

「臨床心理士」の資格を取得、医療機関での経験も積んで、カウンセリングの活動をするに至った。

と言う話でした。

①家族以外とつながることがなぜ大事か

最初に「なぜ大事か」ということについて2~3人のグループで話合いをし、それを発表した。

「気遣いや他人の気持ちを考えることが必要に」「競争心が生まれる」「話題が豊富になる」など

色々と出た。

ひきこもりの子が家族の中だけにいると、外部とはネットで繋がるなど限られた範囲になり、ポ

ジティブなものは入ってき難いと思います。外の人に出会うと「相手の気持ちを考える」「自分の

考えている世界と違うものを知る」「自分の考えや親の考えが全てではないことが分かる」など。

最初は「相手が自分に声をかけなかった」「あの人の言い方は少し気に入らなかった」など被害

的に考えることはしょうがないですね。最初はそれでいいと思いますよ。

人が存在しているということを考えたり、またポジティブになると自分自身に戻れるきっかけに

なると良いですね。親からすると、親亡き後の「孤立防止」の一つのテーマになります。

しかし、ひきこもりの青年の最大のネックは、同年代の友達がいないということです。年下から

バカにされるとか、文句を言われる、非常にいやだと思います。

就労しても、ディケアーに行っても、自分と心を同じくしてくれる年頃の友達に中々会うことが

少なくそういうところで萎縮してしまっている処もある。それを解くのはお父さんお母さんだと

思います。

家族だけでやっていると、世間が狭くなってしまう、外に出ることが刺激にもなり非常に重要です。

②方法は

ではどうすれば良いか「その方法は?」について2~3人のグループで話合いをし、それを発表

した。色々な各人の取組について披露された。

「小遣いをきちっとやって下さい」という意見もある。「あそこへ行ってみたい」「何かをやって

みたい」そんな気持ちが芽生えてもお金がないと動けないですね。ゼロから親に交渉するのはハ

ードルが高い、だから原資を彼らが持っていることは、それも非常に良いことかなと思います。

又「水は流れないと腐る」という言葉もあります。親自身が交流していることも子どもにとっては、

すごく栄養源になる。風を入れるということです。感想を話したりすることでとても良い影響を

与えるものです。

◇「マズローの欲求階層説」にもありますが・・・

(人間の欲求は5階層のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、

より高次の欲求を欲するというもの)

⑤自己実現の欲求 (私は私であっていい、夢をかなえたいということ)

④承認の欲求 (認められたい、役に立ちたい、尊敬されたいということ)

③社会的欲求 (集団に所属したり、仲間が欲しくなる、人と接すること)

②安全安心の欲求 (精神的に安心、家が安心安全でいられること)

①生理的欲求 (食べる、寝るなど生存すること) SCSでは下から段階的に指導しています。

◇「無条件の肯定」;自分も友達を亡くした時、絶望的になったが、色々な要求に対して、母が無

条件で肯定してくれたことが、気持ちが落ち着いて立ち直るきっかけになった。

無条件の肯定というのは、「あなたの話を聞きますよ」「あなたはそこに存在して良いですよ」

というサイン。このサインのために無条件の肯定をやってもらっていると言っても過言ではな

いのです。「安全安心」のベースになるものです。今日のテーマは「家族以外の人とつなげてゆく」

ですが、ベーシックになるのは、無条件の肯定の「安全安心」なのです。

◇不安と恐怖;この違いが分かりますか?「不安」は漠然としていますが「恐怖」は特定のものを

取り除けば解決します。そして「不安」はそのままですと拡大してゆくものなのです。

でも不安に対してどうしたら良いのか? もう一人の人間が存在して話を聞くしかないのです。

話を聞くと、その不安は半分になる。それを繰返してゆくと不安は減ってゆくので、時間をかけ

て減らしてゆくことで小さくなります。この対応がとても大事です。対症的に薬を飲んだりして

もうまくいきません。親の「安全安心の注入」がされていなければ、それ以上にはならないし、

なっても又こけてしまうのです。それなのでこの欲求階層説のモデルをしっかりと覚えておいて

ください。

◇医療機関の経験から見ると、回復に長くかかっている人に共通していることがあるとすれば、「親

との縁が切れている」ということがあります。親との関係が切れてしまうとこんなことが・・。

と「いずれ自分自身に戻れるか?」これは本人次第だと思うかもしれませんが、それは違います。

お父さん、お母さん次第なのです。 どういうことを言っているか分かりますか?

これも先程の話と同じです。親の「安全安心の注入」が大事だということです。

「無条件の肯定」です。

◇質疑応答から

「無条件の肯定」について今一度説明して下さい。

多くのひきこもりの親が、過去を振り返ったとき共通しているのは、「条件付き肯定」をしてき

たと言うことです。「何らかの条件」を付けてきたのです。

自己肯定感を取り戻すためには「無条件」にして欲しいのです。

「自分の心をそのまま受け入れてもらえる」「自分の話し

たいことをそのまま聞いてもらえる」ことが大切です。

「そう」「そうかそうか」「そうなんだね」それで足りる

のです。 不可能と思われるような要求に対しても

「ぎりぎりまで本気で取り組んでみる」実現する、しな

いと言うことではなく「僕の要求に本気で取り組んでくれた」

ことが重要です。無条件の肯定にはそれだけのパワーがあるということです。

・その他 「子どもを復活させるのは親しかいない」

「父母の足並みが揃っていれば一番良いですね、回復が早いです」

「人間が変えられるのは、自分と自分の未来だけです、人は変えられません。自分を変えるのです」

・色々な事例を交えて具体的にお話頂きましたが、概略はこんなことと理解させて頂きました。

◇グループでの話し合い。今回は時間がなく中止しました。

ハイキングに行ってきました!

2月21日(日) 前日の大雨も上がり、晴天に恵まれ暖かいお天気でした。10時20分 JR興津駅前

に集合。子どもから大人まで14名の参加でした。今日の目的地は「薩埵峠」です。東海道の三大難所

の一つと言われますが、富士山に駿河湾を、そして眼下

に東名高速、国道1号線、東海道本線が見渡せるとい

う絶景です。和田さんの名ガイドで気持ちよく歩いて

1時間余、真っ白な富士山が見事でした。餡の発祥の

地とのことで美味しい和菓子を、帰りには清水の「河岸

の市 まぐろ館」で新鮮な魚を頂き、お腹も満足で解散

しました。とても心の癒される楽しい一日でした。来年はもっと多くの方に参加してほしいですね。

新しい年度が始まりますよ!

4月例会と「総会」のお知らせ

日時 : 平成28年 4月10日(日) 13:15 ~ 17:00

会場 : 静岡市番町市民活動センター 2F 大会議室

13:00頃より受付

13:15~14:00 「平成28年度総会」

14:00~16:00 連続学習会 今月のテーマ「ひきこもりは大切な再生への道」

講師 一般社団法人 SCSカウンセリング研究所 代表 桝田宏子 先生

16:10~16:50 グループでの話し合い

17:00 閉会

いよいよ平成28年度の連続学習会が始まります。また、4月の例会は年度総会の月

でもあります。昨年度の活動を振り返り、新たな年度について話し合いを持ちます。

いっぷく会は皆様から会費をお預かりして運営させていただいております。是非、

総会にご出席いただき、いっぷく会にご支援、ご協力をお願いします。

参加費 会員お一人1500円(ご夫婦)2000円 当事者は無料

(初めて参加される方は体験日として無料で参加できます)

尚、当日は同場所で10:00より例会準備会を行っています。会報の郵送作業や家族同士の歓談などを行って

います。家族、当事者の方など、どなたでも参加できます。例会時とは一味ちがった雰囲気で気楽なお話もでき

ます。また、また居場所として活用するのもひとつの方法ですよ。是非、皆さんのご参加をお待ちしています。

「個別相談会」のお知らせ

日時 : 平成28年 3月26日(土)、27日(日)

場所 : 静岡市番町市民活動センター 2F 小会議室

☆26日(土) 9:30 ~ 16:30

☆27日(日) 9:30 ~ 17:30

(カウン セラー) NPO法人フレンドスペース 菊池 恒 先生

相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(会員限定・有料)

お問い合 わせ・お申込みは TEL・FAX 054-245-0766(中津川)まで

会長コラム

先月20日、市民文化会館で県警察音楽隊の定期演奏会を聴きに行って来ました。あの市民会館、満席

の中で、いっぷく会の会員さんに声を掛けられびっくりしました。この演奏会は、群馬、神奈川、静岡

県警察との合同演奏会で迫力のある演奏を聴いてパワーを貰って帰ってきました。

さて、私はグループカウンセリングは、居場所の件もあるので、そろそろ終わりにするのではと思って

はいましたが、私は少し腹立たしく思っていますが、この件は役員の皆様と話をして、会に負担になら

ないなら続けて行けるかもしれませんね。グループ全員の協力なければ出来ないことだと思います。全

員の協力で続けられるといいですね。

初めてご参加の方は月例会会場で入会手続きができます。

年会費6000円 月例会参加費お一人1500円(ご夫婦参加2000円)

その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。

事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川

連続学習会は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営されています。

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