活動内容
い っ ぷ く 会 便 り 2015年7月号
<7月号> 平成27年7月1日 発行
NPO法人 全国ひきこもりKHJ親の会(家族会連合会)静岡県「いっぷく会」
会長 上杉 博美
日時 |
平成27年 6月14日(日)13:15 ~ 17:00
|
---|---|
テーマ |
『怒りと暴言・暴力』
|
講師 |
SCSカウンセリング研究所代表
カウンセラー 桝田 宏子 先生
|
会場 |
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」
|
PDFファイル201507.pdf
6月例会のご報告
6月例会は、6月14日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。
◆準備会 10時~
上杉会長など13名の参加をいただきました。
まず、「いっぷく会便り6月号」「個別相談会案内7月25日、26日」「7月~9月学習会予定チラシ」
などを入れて、参加者への配布、欠席者、関係機関への郵送作業を行いました。
続いて、いくつかの報告事項、協議事項を話し合い、あとは昼食をはさんで楽しい歓談の時間を過ごし
ました。場所も毎月の例会と同じところですので、会員の皆さんも、弁当持参でご一緒に過ごせると
とても楽しいです。是非とも遠慮なくお出かけ下さい。
◆例会 13時15分~16時50分 参加者28名(当事者2名、初参加なし)
◇会長挨拶と活動報告
ご出席のお礼を申し上げます。久しぶりに桝田先生の深い話を伺えるので楽しみです。
御前崎市社会福祉協議会の「ひきこもり家族教室」 6月27日(土) いっぷく会から2名出席
島田市社会福祉協議会の「ひきこもり講演会」 8月29日(土) 講師 SCS 桝田先生
個別相談会 7月25日~26日 あざれあ講演会 7月18日(土)などお知らせしました。
◇連続学習会 13時30分~15時30分
テーマ「怒りと暴言・暴力」
講師は SCSカウンセリング研究所代表
カウンセラー 桝田 宏子 先生
講師は30年近くにわたりひきこもり問題に取り組んできたが、
とにかく子どもの回復には「親がどのような姿勢で向き合い取組
むか」が最も大切です、と話されました。
・まず 「愛とは」
愛とは・・・
自分自身あるいは他者の精神的成長を培うために、自己を拡げようとする意志である。
子どもたちの健全な求めに応ずるには、親自身が変わらねばならない。
その変化に伴う苦悩を自ら引き受けようとする時、初めて子どもの求める親になることができる。
子どもたちはたえず成長し、求めるものも変わっていくから、親も子どもと共に変化し成長せざる
を得ない。たとえば、青年期に達するまではうまくやれていて、以後、親として駄目になる人がいる。
彼らは、今や大きくなって別人になった子どもに対して、自分の態度を変えることができないので
ある。
愛に関するあらゆる例について言えることだが、子どもをうまく養育することに伴う苦悩を、
ある種の自己犠牲とか殉職とみなすのは誤りであろう。
逆に養育の過程から、親は子ども以上に多くのものを得る。変化し成長し、子どもから学ぶ苦しみ
を引き受けようとせぬ親は・・知ってか知らずか・・老衰への道を選んでおり、子どもたちや世の中
から取り残されてゆく。
子どもから学ぶことは、有意義な老年を保証する最良の機会である。悲しいことに、ほとんどの人
がこの機会を利用していない。
(「愛と心理療法」M・スコット・ベック著 創元社刊より)
連続学習会は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営されています。
皆さんも、最初この会に出席した時には、どうしたら「子どもを直せるか」と思って来ているで
しょうが、子どもを変えようとしてもそれはできません。
自分を変えることが大切なのです。親自身の価値観、考え方、行動を子どもの要求に応えられる
ように、「自分を拡げてゆく」そのために学習会に来ていると思って下さい。
そしてそれを「継続する」ことが大切です。それにより必ず子どもは直って回復してきます。
ひきこもりなどの異常を察知した時に「自分が成長を求められているんだ」と思うことが大事な
のです。
以下、お話いただいたいくつかのポイントについて書きました。
・不登校、ひきこもりは、生き直しだから3つのポイントを外すと難しいですね。
① 無条件の肯定的関心・・いつも話していることですが、子どもの要求をまず「無条件で受け
とめる」それなりの覚悟が要りますが、最も大切なことです。欲求を無条件に聞いてくれる。安心します。
② 怒りと暴言・暴力・・自分の気持ちを外に吐き出せるようになる。とても大事な段階です。
怒りが暴言になり、そして暴力に進むこともある。壁に穴をあけるくらいなら軽い方です。
自分の思うようにならない時に怒りになるが、回復への大事な一歩と受け止めましょう。
但し、親も暴力からは逃げることも必要です。本人の心が傷つくことになりますから。
③ 退行現象・・カウンセラーでも、医師でも自分が経験していないと対応できません。
幼児返りですから、親でないと受け止められません。他人ではできないし、やってはいけな
いことでもあります。人間は心に溜まった欲求感をもって生きている。普通の人は欲求感を
満たしているので日常の生活ができています。「生き直し」ですから親はきちんと受けとめま
しょう。また、子どもは「この親は退行しても大丈夫だろう」と見ているのです。
・ひきこもっている子は風邪をひかないですね。ひいても熱が出ないのです。
熱が出ないというのは、まだ回復が中途半端です。親と繋がった人は体も心も反応して熱が出ます。
高い熱が出るかどうかがポイントです。高い熱が出るのがとてもよいことです。
・歯医者に行けるようになると、とても良いですね。上を向いて無防備な恰好になる。
それが出来るということは、一つの回復の目安にもなります。
・例え広い家でも、子どもは敏感ですから親の変化を感じ取ります。
・食べ物が美味しくなりよく食べるようになることがあります。これも感覚が戻ってきて良いですね。
・書籍の紹介
「お母さんはしつけをしないで」 長谷川博一著
子どもが30代、40代だろうと、もう一回読むと退行が起きたときにピッタリ来ます。
「子どもを叱る前に読む本」 平井信義著
子どもが退行時期に入った時にこれを知っていると良いですね。孫のいる人も良いです。
・これ以外にも、長年の経験から、もっと広くたくさんのお話を頂きました。ありがとうございました。
◇グループでの話し合い。
4つのグループに分かれて、適宜に桝田先生のアドバイスをいただきながら自由な話合いをしました。
話したり、聞いたりして交流する。皆さん、何か気持ちが楽になったような感じでした。
8月例会のお知らせ
日時 平成27年8月9日(日)13:15より 17:00閉会
会場 静岡県総合社会福祉会館シズウェル 2階 ボランティアビューロー
※ 当初、静岡市番町市民活動センターでしたが、同センターの都合で変更に
になりました。会場付近の地図を掲載しましたので、参考にして下さい。
<連続学習会テーマ>
「 危機をチャンスにするには 」
(講師) SCSカウンセリング研究所 野中俊介 先生
参加費 会員お一人1500円(ご夫婦)2000円 当事者は無料
(初めて参加される方は体験日として無料で参加できます)
今回は、平成24年4月の学習会で、同じ研究所の岩田春代先生とお見えになった若手
のホープで臨床心理士の野中俊介先生が講師をお勤めになられます。当事者の気持に近い
存在としてお話をされましたが、さて今回は…。たいへん楽しみです。
尚、当日10:00より例会準備会を同場所で行っています。会報の郵送作業
や家族同士の歓談などを行っていますので家族、当事者の方などどなたでも参加
でます。皆さんのご参加をお待ちしています。気楽にお話ができますよ。
「個別相談会」のお知らせ
日時 平成27年 7月25日(土) 9:30~17:30
7月26日(日) 9:30~17:30
会場 静岡市番町市民活動センター 2F 小会議室
(カウンセラー) NPO法人フレンドスペース 菊池 恒 先生
相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(有料)
お問い合わせ・お申込みは TEL・FAX 054-245-0766(中津川)まで
お知らせ
ホームページの開設をしました。かねて念願でありました「いっぷく会」のホームページ
鈴木真也さんのご協力により、開設の運びとなりました。
ホームページアドレス http://ippukukai.com
メールアドレス info@ippukukai.com
会の情報を順次掲載してまいりますので、是非ともご利用下さい。
KHJ静岡県「いっぷく会」
会長コラム
支部長会議に出席して来ました。参加支部は25支部で、欠席の支部は委任状が全支部から出ていました。名古屋の伊藤進氏が、副理事長に就任しました。総会の議長は伊藤氏で進行して、規約の問題と平成27年度の事業計画です。今年度もピアサポーター養成研修事業も開催するとの事でした。また、事務局の増員で事務を円滑にしたいとの事で各支部とも賛成しました。
いっぷく会も待望の『いっぷく会ホームページ』が出来たとの事、鈴木さんの息子さんに感謝、感謝です。息子さんには大変な事を依頼してご苦労を掛けてしまいましたが、これで静岡いっぷく会の誇りに思えるホームページが出来たのではと思うと、長くご苦労を掛けてしまいましたが、社会貢献が出来る事を思いますと社会との繋がりが近くなる事と思います。鈴木さん、ありがとうございました。
初めてご参加の方は月例会会場で入会手続きができます。
年会費6000円 月例会参加費お一人1500円(ご夫婦参加2000円)
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川