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活動内容

いっぷく会便り 2016年10月号

平成28年10月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 上杉 博美

日時
平成28年9月11日(日)
テーマ
「我慢が"見せかけの回復"を生む」
講師
SCSカウンセリング研究所カウンセラー・臨床心理士 桝田 智彦先生
会場
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」


PDFファイル201610.pdfLinkIcon

KHJ全国ひきこもり家族会連合会・支援者交流研修会に参加して

第11回KHJ全国大会は、9月18日(日)12時30分~18時30分、山形県米沢市の伝国の杜内「置賜文化

ホール」で大会テーマ《 誰もが希望を持てる社会をめざして 》として開催されました。全国から当事者

の方50名を含め250名の参加、当会から中村彰男、小松博之の2名が参加しましたので主要な点のみ簡

単に報告させていただきます。地元新聞(山形新聞、米澤新聞)には、翌日朝刊に“ひきこもり「国民的

課題」、”ひきこもり支援に理解を“として大きく掲載されていました。

 

池田佳世前理事長、伊藤正俊共同代表の挨拶、吉村美栄子山形県知事(代読)、山本博司参議院議員(公

明党)、中川勝米沢市長の来賓挨拶と続き、森田洋司氏(文部科学省「不登校問題に関する調査研究協力

者会議」座長)による基調講演「不登校やいじめ、ひきこもりのない社会をめざして」、境泉洋氏(徳島

大学大学院総合科学研究部准教授)による基調報告「地域におけるひきこもり支援」、がありました。そ

の後、牟田武生氏(NPO法人KHJ全国ひきこもり家族会連合会監事)コーディネイター、森田洋司氏コメ

ンテーター、当事者を含む4名のシンポジストによるシンポジウム「それぞれの現場から考える」が行わ

れました。

 

基調講演では、「減点社会」から「加点社会」への転換の重要性を、水が半分入ったコップをどう見る

か、大リーグ岩隈投手敗戦時の監督の言葉(good job、負けたことには言及しない)で強調されていまし

た。基調報告では、長期高年齢化による生活困窮を防ぐための家族会からの提案として、若者の社会的自

立促進支援方法としてのソーシャル・スキルに関する段階的かつ教育的なトレーニングプログラム「若者

はばたけプログラム」、「地域におけるひきこもり支援ガイドブック」の紹介、その中で「やる気がないか

ら行動しない ⇒ 行動することがやる気を生み出す」への転換だと話されていました。シンポジウムで

は、当事者、家族、ジャーナリスト(池上正樹氏)、行政(厚労省社会・援護局地域福祉課課長補佐 日

野徹氏)の立場から話されていましたが、共通していることは「当事者ファースト」であること、また「出

来る事を数える」、「・・しか出来ない ⇒ ・・なら出来る」に変えることだと話されていました。

 

大会は、中垣内正和共同代表が、次の6項目の大会宣言を読み上げ、採択されて閉会となりました。

① 私たちは、ひきこもり当事者(本人及び親、兄弟姉妹等の家族)が幸せに生きていくために、継続して創意工夫をこらして活動することを決意する。

② 私たちは、全国組織を有する唯一のひきこもり当事者団体「ひきこもり家族会」として全国の市町村単位・地域単位にまで活動が広がることを目指す。

③ 私たちは、ひきこもっている本人と家族が安心して暮らしていくために、人と人とのつながりの回復に向けて進んでいく地域社会を目指す。

④ 私たちは、ひきこもりを経験した次代の若者たちの意見を尊重し、彼らが主体性を持って生きるための資源を共に作っていく。

⑤ 私たちは、ひきこもり支援の年齢枠が撤廃されることを求める。

⑥ 私たちは、以上の項目を幅広く産・官・民・学協動することによって、安心して暮らせる共生社会が実現されることを目指す。

 

最後に、次回平成29年度の開催地(東京)からのアピールがありました。

翌日19日(月)は、同会場において「支部長会議」と「ひきこもり大学」が並行して行われ、「支部

長会議」は中村彰男が、「ひきこもり大学」は小松博之が出席しました。 (小松博之 記)

 

「ひきこもり大学」講義から(下記のようなことを話されていました)

講師(男性:四国お遍路で視野が変わり復活、自殺未遂数回経験)

親に向けて、

・ひきこもりを直したい、自立させたい・・この親の頑張りは無駄

・なるようにしかならないので、何とかしたい、なって欲しいと言った気持ちは捨てること、親は親で

好きなことをやって下さい、ドンと構えていて欲しい

・充実した環境は常でなくてよい

・面倒を見過ぎるな、あんまり干渉するな、線を引くな

当事者の方に、

・自分がこれだと言うものを見つけて欲しい

・楽しい方を選んで生きて下さい

社会に、

・苦しんでいる、悩んでいる、その人その人に合わせた対応

をお願いします

 

講師(女性:8人目の医師との出会いで復活)

・現状の就労支援に疑問を持ち自ら当事者発信

・当事者ファーストを強調

・幸せになる支援、それが就労へと繋がる

・親は腹をくくって見守ることしかない すると親は変わり

そして子供が変わる

9月例会のご報告

9月例会は、9月11日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。

◆準備会 10時~

13名の参加をいただきました。

まず、「いっぷく会便り9月号」「10月~12月学習会の案内」を封筒に入れて、参加者への配布、欠席者・

関係機関への郵送作業を行いました。そしていくつかの報告事項、打ち合わせをして、あとは昼食をとり

ながら楽しい歓談の時間を過ごしました。

場所も例会場と同じですので、弁当持参ですが、例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。

親の居場所でもあります。是非とも楽しい時間を共有しましょう。

◆例会 13時15分~16時50分 参加者34名(初参加3名、当事者1名、非会員1名含む)

◇会長挨拶

中谷副会長が代理で、出席のお礼と、内閣府発表(9月7日)のひきこもり実態推計54万人とのことに

対するコメント、共同募金の街頭募金活動に協力を呼びかけました。

◇報告事項

①9月18日~19日にKHJ全国大会が山形県米沢市で開催される。当会から中村、小松の2名出席。

②菊川市社協主催のひきこもり講演会 9月23日(金)菊池恒さん講師 都合のつく方は是非ご出席下さい。

③9月の個別相談会 9月24日~25日予定分。満席になりました。 などの報告がありました。

 

◇連続学習会 13時30分~15時45分

テーマ「我慢が“見せかけの回復”を生む」

講師 SCSカウンセリング研究所カウンセラー・臨床心理士 桝田 智彦先生

 

①“我慢”とは

・まず「我慢とは何か?」「人はどういう時に我慢するのか?」2~3人のグループで話し合った。

「自分の気持ちを殺している」「自分を出さない」「人の気持ちを考えて行動する」「周りに遠慮し

ている」「人に嫌われたくない」など色々と出された。

・それでは「何でそうなるのか?」「誰に対して我慢しているのか?」ということになりますが、

ひきこもってしまうような子は、すごく敏感なのです。そして家族に対して気を使って「お父さん

お母さんに嫌われないように」と。人の気持ちを先読みしたり、人の目を気にしたり、自分を出さ

ないようにしたりする。

そんなことを繰り返しているとエネルギーが切れてしまうのですね。

とても外には出れないように・・・。

 

②“見せかけの回復”とは

・では「見せかけの回復」について、今まで家庭の中であったことで「これが見せかけの回復だった

のか」という事例について2~3人で話し合ってみた。これが「見せかけかな?」と思われる事例

を発表した。

・親が、又は社会が「これを求めているのかな?」「やる気を見せた方が良いのかな?」と、取組ん

でみる。しかし、途中で挫折したり、それを繰り返したりすることが多いです。

それというのは「自分の欲求感に根ざしていない処で動いてみてもうまくいきません」ということ

です。ひきこもった段階で、気持ちがこんがらがってしまい、どうしたら良いのか? 分からなく

なってしまう。そこが問題なのですね。「自分の欲求感に根ざしていない処で始めてもうまくいき

ません。見せかけの回復を生む」ということになってしまいます。

 

③“本物の回復”とは

・結論から言うと「自分の欲求感に根ざしていると、これが本物の回復を生む」ということです。

・ひきこもりの子は、一般の人に比べて、敏感で、神経がこまやかです。だから親の反応をみて「こ

れは良いんだ」「これは駄目なんだ」と判断してしまうのです。(自分の欲求感に関わらず)

しかし、敏感であり、繊細であることはマイナスではありません。そういった力がある人は感性が

豊かですから、それが武器になるのです。それを武器にしてあげられるかどうかは親次第です。

・「好きこそものの上手なれ」と言われます。好きなことは誰でもできる。何となくやらされたことは、

やれないですね。

・見せかけの回復を、一度や二度やったからといって構いません、ここからがスタートと思いながら

やりましょう。今からで大丈夫です。

 

④“本物の回復”ステップ

・本物の回復のステップには、全部で5段階あります。

(このステップの詳細に関しては、講師の意向により割愛させていただきます。当日ご参加下さった方

だけにお伝えさせていただきました。)

 

⑤ポイントは欲求感の充足(マズローの欲求階層説)

2月の学習会でも話しましたが(28年3月号いっぷく会便りに記載)人間はどういう欲求が先に立っ

てくるかというモデルです。

①生理的欲求 食べる、寝る、排泄ができる

②安全の欲求 心も体も安全でありたい

③社会的欲求 人と関わりたい(その第一歩は家の中で、親兄弟との交流。その次に外部に)

④承認の欲求 人に認められたい

⑤自己実現の欲求 なりたい自分になりたい

 

①の欲求が叶えられて初めて次の欲求が出てくるのです。

「我慢」からは自己実現の欲求にはたどり着けないということです。又、本物の回復は、欲求感をし

っかりつかんだ回復なのです。しっかりと覚えておきたいことです。

 

おおよそこんな内容の学習をさせていただきました。ありがとうございました。

 

◇グループでの話し合い 15時50分~16時50分

4つのグループに分かれて自由な話合いをしました。

 

11月例会のお知らせ

日時 :平成28年 11月13日(日) 13:15 ~ 17:00

会場 :静岡市番町市民活動センター 2階 大会議室

< 連続学習会テーマ >

『 親の幼児性 vs 子供の大人性 』

(講師)人間関係と心の相談舎 代表 菊池 恒 先生

参加費:今年度は、赤い羽根共同募金から助成金を戴きましたので、

お一人ワンコイン! 500円とさせていただきます。

(初めて参加される方は体験日として無料で参加できます。)

(当事者の方は、いつでも自由に、無料で参加できます。)

尚、当日10:00より例会準備会を同場所で行っています。会報の発送作業や家族

同士の歓談などを行っています。家族、当事者の方などどなたでも参加できます。

例会時とはひと味ちがった雰囲気で、会を離れた世間話など気楽なお話をして

「いっぷく」しましょう。また、居場所として活用するのもひとつの方法です。

是非、皆さんのご参加をお待ちしています。

 

会長コラム

暑さも少しずつ風と共に秋に近づいて来ているようで、紅葉は色づきが良いかなと思いつつ、忙しく

自治会と私の母親の介護を頑張っています。息子は、放射線の資格の更新に東京に行って来たり、二

親とは夜遅くまで話をすることが多くなってきました。手の打ちようが無い、変化はあまり無いが、

長い間の親の心の葛藤を吐き出すことで、気持ちや希望を新しく持つことで、ストレスを無くすこと

が必要です。学習会で色々と話をして、スッキリと帰ってもらえたら嬉しいことです。

 

初めてご参加の方、初回は体験として無料です。

その後よろしければいつでも入会手続きができます。

年会費は6000円で、出席した時には参加費のご負担をお願いします。

その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。

事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川

連続学習会は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営されています。