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活動内容

いっぷく会便り 2019年10月号

令和元年10月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 中村 彰男

日時
2019年9月8日(日)
テーマ
「被害妄想、強迫神経症は薬の役割もしている」
講師
SCSカウンセリング研究所 副代表理事 千葉県なの花会 理事長 藤江 幹子氏
会場
静岡市番町市民活動センター


PDFファイル201910.pdfLinkIcon

9月例会のご報告

9月例会は、9月8日(日) 静岡市番町市民活動センターで開催しました。

◇準備会 10時~
12名の参加をいただきました。まず「いっぷく会便り9月号」、「10月26日特別学習会案内」、「10月~12月学習会案内」、KHJ本部「たびだち」リニューアル創刊号を入れて、出席者への配布、欠席者・関係機関への郵送作業を行いました。そしていくつかの報告事項、打ち合わせについて話し合い、あとは昼食をとりながら楽しい歓談の時間を過ごしました。弁当持参ですが、どなたでも例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。都合のつく時間からでも構いませんので、是非とも楽しいゆっくりとした時間を共有しましょう。

◆例会 13時15分~16時30分 参加者30家族38名参加(初参加3名含む)
◇連続学習会
テーマ 「 被害妄想、強迫神経症は薬の役割もしている 」
講師 SCSカウンセリング研究所 副代表理事 千葉県なの花会 理事長 藤江 幹子氏

1.強迫神経症、被害妄想について
ひきこもっている子どもの中には、強迫神経症の症状を持っている人が結構います。同じことを何度も繰り返し止められない、決まった手順を踏まないと次にいけない等です。時には、被害妄想も出たりします。
ひきこもっている子どもは、強迫症状、被害妄想があってもなかなか医療には結びつかないものです。
そんな中で、どうやって子どもと関わっていくかが親の力です。一緒に勉強しましょう。

なぜ、強迫神経症が起きるのか
何か不安に取りつかれ、何か分からないけれど、何か良からぬことが起きるのではないかという強迫観念に常時支配されていると、その支配から逃れるために強迫症状が起きます。
『自己不一致』感(“現実”と“なりたい自分”とのギャップ)が大きければ大きいほど強迫症状が強くなります。

 

強迫神経症の症状とは
一般的には、長時間の手洗いやトイレですが、その他にも、東日本大震災での放射能騒ぎ(窓を閉めっぱなし、疎開)、何年も洋服を着替えない、外から届けられた物は一切食べられない、箸は汚いので手で食べる、ズボンのはき方にこだわる、自分で決めたルーティーンをきちんとこなせないと気が済まず次のステップに進めないので時間がいくらあっても足りない、等々です。

2.症状には意味がある
強迫症状の中には理解し難いものもありますが、それら一つ一つにはちゃんと理由があって意味のある行動だと理解して下さい。
そして、こだわることで安心を得て、強迫観念の支配から自分を守っているのです。

3.こだわりに付き合う
子どもの強迫症状に対して、親はついつい何か言ってしまいがちです。しかし、これは子どもを否定することになり、かえってこだわりの時間が長くなってしまいます。
親は、難しいことですが、その強迫症状に気持ち良く付き合っていくことが大事です。
例えば、施錠したかどうかを強く心配する子どもには、「鍵は確認したからね」、床のゴミが強く気になる子どもには、「床拭いとくねえ」、と声掛けをする。
強迫症状で家族が困ることがある場合には、子どもに「どうすればいい」と聞いてみるのもありです。
そしたら、「そういう時は声を掛けてくれたらいいよ、中断するから」と歩み寄ることもあります。

家族の協力でこだわりが少なくなって、本人の安心につながっていく、絶対ダメが大丈夫になっていくのです。

4.回復に向けて出てくる
子どもの状態が良くなっているにも関わらず、強迫症状が出てくることがあります。
これは、親が勉強を重ねることによって、子どもは安心出来るようになり、自分の殻から抜けだそうとします。すると、現実の自分を見ることになり、何も出来ない自分にとても不安になります。その不安から身を守るためにこだわりが出てくるのです。つまり、自分の心を守る薬にもなっているのです。

強迫症状、被害妄想が消えた事例

<事例1> 音がうるさい
子どもが、隣家に、『音がうるさいので、音を出さないでください。』と書いたメモを貼った。
両親は、子どものことを包み隠さずに、「・・なんですよ」と状況等を伝えた。隣家の方も理解があり、子どもに家の中を、全て押し入れまで見せてくれた。これで、子どもは気が済んだのか何も言わなくなった。しかし、今度は別の家の音がうるさいと言い出した。両親は、同様に包み隠さずオープンに伝えた。その方もすぐに対応が取られたことにより子どもは気が済んだ。そしたら、これまでの被害妄想と強迫症状が消えた。
親の無条件の肯定(子どもを丸ごと容認)と親が子どものことをオープンにすることが大切なんですね。
被害妄想と強迫症状が消えて、子どもは次への繋がりを得ることが出来たのです。

<事例2> 強い清潔感
自分でも清潔さに対する強迫症状があることを自覚し、親にもっと手を洗えなどと強要する子ども。
ある日、父親が(両親は子どもと会話をよくしていて仕事をしたがっているのを感じていた)子どもの仕事を見つけてきた。父親は、職場の上司に子どものことを隠さずにオープンにしていたので、その職場から仕事の誘いがきたのです。そして、事情を理解してもらっている職場で働き始めることが出来たのです。その後、学歴に対する強い劣等感も薄れてきて、そのうちに強迫症状が消えていったのです。
両親の積極的な無条件の肯定とオープンさによるものですね。

『オープン』とは、子どもの存在を受け入れていることです。受け入れているからオープンに出来るのです。

5.症状を味方にする
強迫症状のある子どもは、物事をきちんとできるタイプの人です。それを活かした事例です。
遊び上手なお父さんで、子どもの欲求を即受け入れて、子どもと一緒に遊んで一緒に楽しむことが出来るお父さんです。そんなお父さんですから、親子の関係は良好です。ある日、お父さんは子どもに些細な頼みごとをしました。すると、子どもはそれを丁寧にきちんとこなしました。その後、頼みごとが段々と大きくなって野菜作りへと繋がっていきました。
出来ることが増えていく、そして楽しいことが増えていったお話しでした。

会話の練習をしました
子どもから攻撃的なことを言われたら、子どもが発した言葉に捕らわれがちですが、言葉の裏にある子どもの気持ちを聞くことが大切です。
二人一組で、一方が「お前は困った時に何もしてくれなかった」、「お前の育て方が悪かった」と攻め立て、それをもう一人の方が「そう」、「そうなの」、「うーん」と相づちで聞く、どんな気持ちで言っているのかを汲み取る練習をしました。

その後で、本日のテーマを含め色々の質疑にアドバイスをいただきました。

グループ別の話し合いを含め概略こんな学習をしました。今回は、地区別のグループとしました。

ひきこもり実態調査の実施について

静岡県では、ひきこもり実態について初の調査を実施することになりました。
長期化により高齢になった親子が「生活の困窮」や「社会から孤立」などの問題が指摘されている。
今年3月、内閣府は自治体、年齢を抽出したひきこもり実態調査の結果を公表した。更にくわしい状況を把握して有効な対策を進めるため、静岡県では県内各市町の協力を得て初のひきこもり調査を実施する。
調査は、9月中からはじまり、各市町の民生委員・児童委員約7000人に調査票を配布して15歳~64歳の住民を対象に、ひきこもりを疑われる人がいるかどうかを尋ねる。
該当者がいた場合は、「ひきこもり状態の期間」「今の生活実態」「支援の必要性」などを聞くというもの。
県障害福祉課では、調査結果を来年3月までにまとめて公表し、当事者・家族への有効な支援対策に活用する。(9月21日NHKニュースから)

ピアサポーター養成研修に参加して (鈴木雅子)

(KHJ本部主催の研修講座 9月8日~9日開催に参加しました)
今年度は、広大な敷地を持つ、埼玉県にある国立女性会館(ここってあの事業仕分けの?)で行われました。上田里香さんを始めスタッフ全員と、一部の講師が当事者であることにまず胸が熱くなりました。

はじめに、ピアサポートって何?
対等な関係でお互いに支え合うこと。同じ課題や環境を体験する人がその体験からくる感情を共有することで、安心感や自己肯定感を得ることができる。

ピアサポートって何故必要?
専門家ではどうしても上から目線になりやすい。支援を必要とする人にとって、ピアサポーターは話しやすい、身近なロールモデルになり、一方的な支援ではなく本人の気づきを大切に(それが世間の常識とは、ずれていても)一緒に考えることで、ピアサポーター自身の成長にもなる。

すなわち、ピアの考え方とは、
・誰もが成長する力を持っている。
・誰もが自分で解決する力を持っている。
・人は実際に人を支援する中で成長していく。
アルコール依存症の当事者グループから始まったこの考え方は今や、精神保健分野のみならず、学校教育、一般社会でも普及しています。 (次回に続く)

例会受付の輪番制のお願いです

「いっぷく会」は会員制で、その運営には多くの役割、作業などがあります。会長以下役員が中心に担っていますが、役員も全員「当事者を抱えた親」でもあります。このため少しでも多くの方に、少しづつでもご協力をお願いしたいと思います。
そんな思いで、10月例会からは「当日受付」の役割について皆さんにご協力をお願いしたいというものです。会員の住いごとに「4つの班」を編成してやるように9月の例会でお願いしました。

10月例会 富士市以東にお住いの方
11月例会 静岡市駿河区、清水区にお住まいの方
12月例会 静岡市葵区にお住いの方
1月例会 藤枝・焼津市以西にお住いの方

以降はこの輪番で進めていただきます。よろしくご協力をお願いします。

11月例会のお知らせ

日時 :令和元年 11月10日(日) 13:15 ~ 16:30 (受付 13:00~)
会場 :静岡市民文化会館 第1会議室
          ★★★ いつもの会場とは異なりますのでご注意ください! ★★★
         (不明な点は事務局までご連絡ください)
<連続学習会テーマ>『 医療とカウンセリングのメリット&デメリット~限界と可能性 』
講師:人間関係と心の相談舎 代表 菊池 恒氏

※事前の参加申し込みは必要ありません、当日会場へお越し下さい。
<参加費>1家族 ワンコイン! 500円、 初参加の方、当事者の方 無料
尚、当日10時より準備会を同場所で行っています。会報の発送作業や家族同士の歓談などを行っています。家族、当事者の方など、どなたでも参加できます。むしろ、来ていただく方が多いほうが準備の都合上助かります。例会時とは一味違った雰囲気で、気楽なお話もできます。
また、居場所として活用するのもひとつの方法です。是非、皆さんのご参加をお待ちしています。


《会長コラム》

耐え難いほどの酷暑が去り、執拗に追い討ちを掛け続けてきた残暑も漸く収まろうとしているこの頃ですが、強大な台風が迫っているという。果たして今度の学習会が開催可能か心配です。異常気象が日本のみではなく全世界を襲っている現状を見れば、その原因をつくってきた世代に対して16歳のグレタさんが怒り毒づいているのもうなずけます。最大の被害者は彼女たち若者でありこれからの世代であるからです。その彼女の言動に多くの国の指導者が冷たい視線を送っているのは言語道断です。行き過ぎた自国第一主義の行き着く先は歴史が教えているはずなのに、何時になったら目覚めて連帯ができるのか、静岡の片隅の片隅で心配の種は尽きません。


初めてご参加の方、初回は体験として無料です。その後よろしければいつでも入会手続きができます。年会費は6000円で、出席した時には参加費のご負担をお願いします。
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川
E-mail:ippuku-kai@outlook.jp