活動内容
いっぷく会便り 2021年11月号
令和3年11月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 中村 彰男
日時
|
2021年10月10日(日)
|
---|---|
テーマ
|
「コロナで世界的に変化することいろいろ」
|
講師
|
SCSカウンセリング研究所 代表 桝田 宏子氏
|
会場
|
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」
|
PDFファイル202111.pdf
10月例会のご報告
10月例会は、10月10日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。
◇準備会 10時~
15名の参加をいただきました。まず「いっぷく会便り10月号」「たびだち№98夏号」「会員アンケート(返信封筒共)」「地区会、相談会の案内」「KHJ全国大会チラシ」「個別相談会チラシ」などを入れて、出席者への配布、欠席者・関係機関への郵送作業を行いました。
そして、いくつかの報告事項、打ち合わせをして、各種情報などについて話し合いました。あとは昼食をとりながら楽しい歓談の時間を過ごしました。弁当持参ですが、どなたでも例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。都合のつく時間からでも構いませんので、是非とも楽しいゆっくりとした時間を共有しましょう。
◆例会 13時15分~16時30分 参加者29家族32名(内初参加2名含む)(オンライン参加なし)
◇連続学習会 テーマ「コロナで世界的に変化することいろいろ」~ある青年の川柳「不要不急 通常運行 数十年」~
講師 SCSカウンセリング研究所 代表 桝田 宏子氏
・SCSで取り組んでいる親講座やカウンセリングを通じて感じることを中心にお話いただき、更に質疑応答を通じて話されたことの一部ですが報告します。(事務局)
・新型コロナウイルス問題でも、色々な人が、色々な立場で発言しているが、「結局、自分で考えるしかないよ」とある青年は言っていた。又ワクチン接種に対しても「打たない」とか、警戒している人がいます。
・「もしかして親がコロナにかかって死ぬかもしれない」という恐怖感をあじわって、ほどよい刺激になったこともあって、青年の覚醒感がありました。
・Zoomでの講座もはじめているが、「親から始まるひきこもり回復」が出版されてから、来所者も増えています。不登校の問題にしても、親の固定観念が強いので子どもははじかれてしまう。
まず親の問題と受け止めて、親が変わってくると回復するというのが理解されてきています。
・子どもの話をよく聞いて、良い悪いというジャッジをしないで、「この子の考えは、今はこうなんだろうな」と思って真摯に聞いて、受け止めるだけで感度の良い子ども達は自分を取り戻していけるんです。親が固定観念を捨てて、心を空っぽにして「聞く」「受け止める」とても大事なことです。
・コロナ感染で親を亡くした青年もいます。本人は落ち着いて受け入れた行動になった事例もあります。でもそれは生前に親が取り組んでいたから良い方向になってきたものと思います。(詳細略)
・青年たちは「真面目で誠実」なのです。だから親が本音を出し、正直になると前に進めるのです。
・無条件肯定で、どんな親の気にいらないことをしても明るく、受け入れる、批判しないこと。
・最近太ってきたがどうですか? 少し安心してくると食べ物が美味しくなります。寝むれない、死にたいというようなことが、眠れるようになると食欲が出てきて太るのです。良いことですね。
・小学校の時いじめにあったことが原因で、その後不登校になったり、就労も続かなかった人。仕事の話には拒否的反応をするが?
まずいじめにあった人、心の奥では人間不信と警戒心で心に突き刺さって大変です。よっぽどの覚悟で親が取り組まないと少し動いても息切れします。
このまま働かないということもありだと思う位の腹をくくった方が良いですね。
家族の中では話せるということであれば、その範囲にとどめて、後は時間をかけて見守ることが良いと思います。明るく肯定するということの対応で行って下さい。
・親が価値観を手放せなくて当事者と衝突するが? とにかく親が学習会、個別相談などを数多く利用して考え方を変えて行きましょう。是非そのように実行して行きましょう。
・こんなことも起きています。ある事業をしている人の後継者がひきこもりに。その方が、突然近所にも知れ渡るような騒動をして警察も入ったりして大変でしたが、こんな時についマイナスに考えてしまいがちですが、これも良かったのです。治療のきっかけをつかめました。
・あるひきこもり当事者の祖母に当たる人が「理解したいので・・」面接を希望してきました。ひきこもりの問題は、親以外は引いていた方が良いので蔭で見守って下さって、口も手も出さずお金だけ親に協力して下さいと申し上げました。
・お父さんが亡くなり、お母さんと当事者の家に「弟夫婦」が同居したいという話もありました。
これも避けた方が良いですね。難しいです。
・回復には早い例もあるが、大変長くかかる例もあります。本人は限界で「これ以上は無理」とようやくひきこもれたわけです、育ち直しだから幼児っぽくなったりもしますがこれもラッキーです。
時間がかかっても良いと受け容れましょう。付き合ってやってください。
・国民年金保険のことですが、保険料は払ってやってください。免除手続きという方法もありますが、将来年金が減りますので、払えれば払ってあげて下さい。(今は月額16610円)
概略 このような話をいただきました。親が自分の問題として学び、生きている限り寄り添うということが必要ということを再認識しました。ありがとうございました。
12月例会のお知らせ
日時 :令和3年12月12日(日) 13:15 ~ 16:30 (受付 13:00~)
会場 :静岡県男女共同参画センター「あざれあ」4F 第1研修室
「会員交流会」
8月の交流会は、いけばな療法の小野和代さんが生け花教室を開催してくださり大変好評でした。
今回は、ヴォイス・セラピーの上藤美紀代さんをお招きして『声から元気に!!』を開催します。
声を出すことは私たちの体にとってとても良いことだと言われています。
声を出すための呼吸法や発声法などを学び、絵本やエッセイ、詩などを一緒に音読しましょう。
企画内容については、別紙でご案内の通りです。
尚、当日は10時より同場所で準備会を行っています。配布物の準備やら、話し合いを行ったりしていますので是非お出かけください。例会時とは一味違った雰囲気で、気軽な話もできます。
皆さんの参加をお待ちしています。
受付担当: □富士市以東 □静岡市駿河区、清水区 ■静岡市葵区 □藤枝・焼津以西
地区会が開催されました
今回は臨床心理士の参加もいただきまして各支部の地区会が開催されました。簡単な報告です。
【西部地区会】10月30日(土)於;藤枝市文化センター
参加者;10家族11名と臨床心理士2名
【東部地区会】10月30日(土)於;プラザヴェルデ(沼津)
参加者;8家族8名と臨床心理士2名
【中部地区会】11月6日(土)於;静岡市番町市民活動センター
参加者;12家族13名と臨床心理士1名
それぞれ会員同士の交流を深めるという趣旨をもって、自己紹介やら情報交換やらと和やかな雰囲気で進められました。「ひとりで悩まない」同じ問題を抱えた仲間同士が支え合う、話し合うことで気持ちが楽になります。それぞれ次回の開催も約束されましたので、12月にお知らせします。
「個別相談会」のお知らせ
日時:令和 3年12月3日(金)9:30 ~ 21:00 小会議室
4日(土)9:30 ~ 21:00 中会議室
5日(日)9:30 ~ 12:00 小会議室
13:00 ~ 18:00 中会議室
場所:静岡市番町市民活動センター
(カウンセラー)「人間関係と心の相談舎」代表 菊池 恒 先生
相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(会員限定・有料)
お申込み・お問い合わせは 事務局090-6081-0766まで
情報コーナー
各種講演会 (事前に問い合わせ又は申込み下さい)
☆伊豆の国市精神保健福祉会 かの川会主催 Tel 055-949-5818
日 時:12月16日(木)13時30分~15時30分
場 所:あやめ会館 多目的ホール
テーマ:ひきこもりは何故起きるのか ~理解と支援~
講 師:エムオーエー奥熱海クリニック 院長 佐久間 哲也氏
☆菊川市精神保健福祉ボランティア あしたばの会主催 Tel 0537-28-9716
日 時:12月4日(土)13時30分~16時30分
場 所:プラザけやき 201会議室
テーマ:怒りの感情に巻き込まれず、人と上手く付き合っていくために
講 師:菊川市立総合病院精神科 医長 大城 将也氏
☆静岡県精神保健福祉協会主催 Tel 054-202-1220(月水金9時~16時)
心の健康フェア2021講演会
日 時:12月7日(火)13時15分~14時30分
場 所:静岡市民文化会館 3階 大会議室
テーマ:「親面接から見えてくること」
講 師:医療法人岡谷会 佐保川診療所(奈良市) 所長 田中 茂樹氏
事前申込制・入場無料(定員100名)e-mail sizuoka_seisin@ybb.ne.jp
☆静岡県教育委員会社会教育課、県障害福祉課主催
「ゲーム依存・ネット依存対策ワークショップ」~一緒に考えましょう~
下田会場 11月20日(土)下田総合庁舎 沼津会場 11月27日(土)沼津労政会館
富士会場 12月11日(土)富士総合庁舎 静岡会場 12月18日(土)あざれあ
各会場とも午後1時~4時まで。事前の申込が必要です。(定員40名)
電話054-221-3305 メール kyoui_shakyo@pref.shizuoka.lg.jp
☆日本福祉大学・なでしこの会・知多社協合同企画講演会
「地域共生社会を目指すひきこもり支援」
~社会福祉の役割の再検討・民間支援団体の取り組みと課題を語る~
11月23日(火・祝日)午後1時~4時 オンライン方式(Zoom )参加費500円定員200名
参加申込先:グーグルフォーム https://forms.gle/V6hPUuGqqFEKyJLe7
アドレス、氏名、Zoom 入室時の表示名、住所、電話番号、所属先、 締切11 月 13 日(土)
あんなこと・こんなこと
[皆さまからの投稿をお待ちしています]
・全国の不登校(30日以上の欠席)公私立小中学校で約20万人(令和2年度)
文科省が10月13日発表した。小学生で100人に1人 中学生で24人に1人の割合と。
(静岡県内においても県教委が公立の小中学校で6377人と発表した。)
10年前が12万人でしたから連年増え続けている。(子どもの減少の中で)問題も多様化している。
・静岡新聞 10月14日付 上記に対してのコメント「家族も包括した支援を」
太田正義常葉大学教育学部准教授の話
「不登校者数が年々過去最多を更新する背景には、いじめや思春期の心の不調、家庭の事情、今の学校が合わないなど、さまざまな要因がある。教育機会確保法により、不登校を悪とせず多様な選択肢を認めようという社会機運の高まりも影響として考えられる。子どもが選択できる居場所が社会に整備されているかが重要だ。私たちの調査では、保護者が仕事を制限し、生活苦のリスクが高まる事例がみられた。家族も包括した支援が今後、求められる。」
(事務局)
・魔法の言葉「そう」
例会の日の準備会に出席してみた。当日配布された資料の中に桝田智彦先生の書籍からという文書で「わが子が元気になる魔法の言葉」というのをいただきました。
「人は話を聞いてもらいたい生き物」と。無条件の肯定は人に安心・安全をもたらす。そのための言葉が「そう」「そう思っているんだね」というものだそうです。そこで自ら試してみた。
確かに人に話した時に、まずはそのように返事をいただいた時には、自分の話を聞いてもらえた。
受け止めてもらえたという気持ちというか、やわらかい気持ちがした。
これから子どものみならず、人との会話の中でも使ってみたいと思いました。きっと良い人間関係が生まれるものと思いました。 (Sさん)
お知らせコーナー
アンケートにご協力下さい
先月の配布物でアンケートのお願いをしましたが、まだ未提出の方が多くおられます。会員の状況を知り、今後の活動に結び付けたいと思いますので、書けるところだけで結構ですので、未提出の方は必ず返送して下さい。
臨床心理士の相談会について
先月の配布物でお知らせしましたが、11月から来年3月まで、毎月第2、第4土曜日に臨床心理士による相談会を予定しています。(1~3月の担当の臨床心理士は未定ですが)
会の電話で受け付けることになっていますので、是非ご利用下さい。
(いっぷく会事務局090-6081-0766へ申し込み下さい)
オンラインでの参加について
「あざれあ」の会場もネット環境が整いましたのでオンラインでの参加が出来るようになりました。
学習会についてはZoom での配信ができますので、会場まで出かけられない場合にはいっぷく会のアドレスに開催日の2日前までに申し込み下さい。IDなどお知らせします。
「いっぷく会便り」の次月の例会案内でオンラインでの参加について案内しています。
(但し、参加は会員限定です。)
いっぷく会は、会員制で会員の会費で運営されています。会員以外の方もご参加されることは大いに歓迎していますが、その場合は参加費を一回1500円負担して頂いています。ただし初回は体験として無料で参加いただけます。そして年会費6000円(年度途中での加入は月割額)で、加入していただければその後の参加費は無料です。詳しくは事務局まで問い合わせ下さい。
事務局 電話 090-6081-0766 E-mail:ippuku-kai@outlook.jp
電話番号が変わりました。また、ファックスは利用できませんのでご了承ください。
本会の活動は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営しています。