活動内容
い っ ぷ く 会 便 り 2015年3月号
<3月号> 平成27年3月1日 発行
NPO法人 全国ひきこもりKHJ親の会(家族会連合会)静岡県「いっぷく会」
会長 上杉 博美
日時 |
平成27年 2月8日(日)13:15 ~ 17:00
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テーマ |
『復活していくと、仲間、生きがい、仕事、パートナーにつながる』
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講師 |
SCSカウンセリング研究所・カウンセラー
高橋 晋先生
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会場 |
静岡県男女共同参画センター「あざれあ」
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PDFファイル201503.pdf
2月例会のご報告
2月例会は、2月8日(日) 静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。
◆準備会 10時~
役員など13名の参加をいただきました。
まず、「いっぷく会便り2月号」「個別相談会の案内」を入れて、参加者への配布と、欠席者、関係機関への郵送作業を行いました。そして今日の例会の運営についての打合せをしました。
続いて、いくつかの報告事項、協議事項を話合い、あとは昼食をはさんで楽しい歓談の時間を過ごしました。場所も午後の例会と同じところですので、会員の皆さんも、弁当持参でご一緒に過ごせるととても楽しいです。是非とも遠慮なくお出かけ下さい。
◆例会 13時15分~16時50分 参加者29名(当事者3名、初参加3名含む)
◇会長挨拶・活動報告
ご出席のお礼申し上げます。今月はピアサポーターの研修に行ってきます。少しでも皆さんの力になればと考えております。
3月の個別相談会の予定についてお知らせ、又 来年度も継続して予定したいのでご利用下さい。
◇連続学習会 13時30分~16時
テーマ「復活していくと、仲間、生きがい、仕事、パートナーにつながる」
講師は SCSカウンセリング研究所・カウンセラー 高橋 晋先生
はじめに、今日の学習は「子どもが回復していって、どこら辺を目指して行くかな?」どういう回復をして行くかという最後のあたりに関わることです。その時に自分自身とどれだけ繋がっているか、あるいは家族にどれだけ支えられているかという。子どもによってバランスが違う。内面と外面がどういうバランスの状態で回復してゆくか、観察して、考えながら取り組んでゆくと良いですね。
1、内面のつながり・成長とその後の回復
家庭の中でどれだけ回復しているか? 自分をどれだけ取り戻しているかというのが第一ですね。
上辺だけの回復なのかという。ひきこもりの子は自分を無意識のうちに抑え込んでいる。自分を無くしてしまっている。それが親に支えられて、安心できる中で自分を取り戻す。又は、感情回復していく中で親子関係のわだかまりを、親に吐き出しながら深い部分で親子の信頼関係を取り戻してゆく。
子ども自身が自分と向き合う、自分を客観的に見ながら現実の動きをして行く、それがどれだけできているかによって回復が違ってくることがある。
親が熱心に動くと(居場所、仕事探しなど)表面的には子どもは周りに合わせているが、自分を取り戻すことができていない状態ですと途中で挫折してしまったりする。表面の回復で親が主導してゆくと、表面と内面のギャップが大きくなって無理を重ねることにより、動けなくなってしまうことがあります。
親が本人を安心させ、支えることでエネルギーを回復させる。それからやってゆくと良いですね。
2、その時 気持ちが向いていることを後押しする
子どもの気持ちが新しいものに向いてゆく、それまで自分が避けていた「仲間づくり」「仕事探し」「何か将来役立つこと」などとプラスに向かう気持ちと、一方で「出来ないのではないか」「失敗するのが嫌だ」というマイナスに向かう気持ち、両方の気持ちが働いているということを思ってやる必要があります。
状況を見ながら、親が必要ありそうな情報を出していく時は、出されたときの子どもの反応を見る。
それを「受取る時」には関心があるんですね。まだ「拒否」であったり「気乗りがしない」とか、そんな時には、親は焦らず間隔を開けながら情報を出してゆく方法もあります。
決して急がずに、本人の気持ちが向いている方に後押しをしてあげる。ゆったりした気持ちが共有して、子どもの気持ちを感じながら待つことですね。
趣味とか勉強は子どもの意向に添って、親も一緒に取組んだらよい。バイトとか仕事に関しては、親の期待を無意識に感じてしまうので、親の方が先に行きすぎないようにする方がいいです。
どちらかというと、子どもの動きを待って、それを支える。親が一歩遅れてゆくような感じがいいですね。
居場所など子どもがためらったら、親が「一度見学してくるね」と言って、見学してきてその情報を伝えてあげるという方法もあります。
はじめて行く場所などは、かなり緊張して大変だと思います。本人の不安感を少しでも和らげてあげる気遣いも必要なことだと思います。
3、仲間ができるときが大きな転機
誰でも、いきなり親しい友達は出来難いでしょう。段階を踏んで、最初は「自分のことを分かってくれそうな人」(居場所のスタッフでも支援者でもよいです)これが仲間を作る上のステップの一つですね。
それから徐々に「自分を分かってくれる」「一緒にいても大丈夫」の参加者に話したりする。
内面的に成長・回復しているとか、親子の信頼関係ができてきたなど、お互いにわかり合える人が出てきた時に大きなエネルギーが出てくるのです。エネルギーが出てきた時に、それまでの内面の回復がどれ位できているかによって表面の動きがトントン拍子に進んでゆきます。
逆に課題にぶつかると、そのエネルギーが課題ですね。親は決して強制しないということが大切です。
4、自分のやりたいことと他者とのつながりが結びついて 生きがいになる
エネルギーが出てきた時に、物を作ったり、書いたりと自己表現が出てくる人があります。
又、人から頼まれて手伝ったり、人に喜ばれ、認められることにより「自分もこういったことで役 に立てるんだ」ということで繋がっていくのですね。一方、自分を犠牲にしてやっていくという感じが強いと、どうしても続かないですね。
自分の興味あることに取り組み始めても、自分の中に止まっていると中々生きがいになっていきません。
自分の支えにはなっても、「生きがい」になるためには人との関わり、繋がっていくことが必要です。
自分がやったことが「人に役立つ・認められる」ようになることが大切なのですね。
5、親が深いところから理解し、支え、向き合っていく
親が「何かをやらせよう」とし過ぎると逆効果になることもある。「助かったよ」「ありがとう」などの声掛けをしたりして、励ますようなことはよいですね。
仲間ができてきても、自分に責任がかかってくることには無意識に避けて前に進まないこともある。
子どもの余裕の具合により、言い方も変えてゆくという対応も必要です。
「子どもの人生は子どものもの」親としては、伝えたいことは伝えても、あとは子ども自身の問題だという割切りも必要になってきますね。
自分でチャレンジしている子には「支える」ことが、それだけではできない子には「向き合いながら」前に進んでゆくといいですね。
6、人生の意味と価値を取り戻す
段々と親子関係が深まり、子どもが成長して、外の人と関わりを取り戻しつつ、その活動を通じて「生きがい」「人生の意味」」などの価値を取り戻してゆくという方向に進むといいですね。
是非そのような方向に誘導できるように努力してみて下さい。
概略 こんな学習をさせていただきました。
途中、2~3人で「内面、表面の動きについて」話合いをして発表し、コメントをいただいたり、初めての方の質問にも丁寧にお答えいただきました。 ありがとうございました。
◇グループでの話し合い 16時~16時45分
4つのグループに分かれて、今日学んだこと、その他自由な話合いをしました。 以上
「個別相談会」のお知らせ
日時 平成27年
3月21日(祝・土)9:30~16:30(午前の部受付中・午後満席)
3月22日(日) 9:30~16:30(午前・午後とも満席となりました)
会場 静岡県男女共同参画センター「あざれあ」3階 茶室
(カウンセラー) NPO法人フレンドスペース 菊池 恒 先生
相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(有料)
今回の相談会は、おかげさまで多数の参加希望をいただき、当初予定日に加えて、土曜日を追加しましたが午後は満席となりましたので、午前の部のみ受付いたします。
次回の個別相談会は 平成27年5月24日(日) 番町小会議室です
お問い合わせ・お申込みは TEL・FAX 054-245-0766(中津川)まで
公益財団法人 モラロジー研究所の刊行物です。参考にして下さい。
□「ニューモラル 心を育てる言葉」より
喜びを生み出す力
喜びを感じ、喜びを生み出す力は、誰もが平等に持っています。違いを生むのは、自分の心にそういう力があることに気づくか気づかないかという点でしょう。
もし自分の中に、“どうせ私にはできない”と考える癖があるのなら、これを“きっと私にはできる”という考え方に変えてみましょう。また、“あの人は何もしてくれない”と考えるのをやめて、“何か私にできることはないか”と考えてみましょう。すると、悩みや怒りなどの不快な感情ではなく、喜びや楽しみなどの幸せな感情が生まれてくることに気づくでしょう。
物事を幸せな感情でとらえ、いつも生き生きと喜びの中で生きている人の周りには、自然と多くの人が集まります。それは、自分の中に生まれた喜びを自己満足に留め置くことなく、周囲の人と分かち合おうとしているからではないでしょうか。
すばらしい失敗
子どもが何かに失敗したとき、親は間違いを正そうとするあまり、状況を十分に把握することや子どもの気持ちを察することなく、すぐに叱ったり、安易に手助けしたりしてしまうことがあります。
子どもが何かを試みて、課題を乗り越えようとしたときの失敗は、「すばらしい失敗」なのです。
だからこそ、肯定的な言葉をかけることが大切です。その失敗の中にも、わずかにでも成長している部分があるかもしれません。それを見逃さないためにも、親は子どもを見つめる確かな目を養っておきたいものです。
子どもは、たとえ些細なことでも共感され、努力が認められれば、新たな意欲が湧いてくることでしょう。そうなってこそ、その「失敗体験」が生きてくるのではないでしょうか。
会長コラム
ピアサポータ研修も終り、研修の時の仲間との会話の中でも、人柄が良い心やさしい人が多いことに感動しました。研修の中で、人生曲線を描いて説明をしあい、人には色々な苦労もありますが、人を傷つけるような態度、言動ではない心の無垢、純粋な気持ちで、当事者(仲間として)と向き合うことから始めて、訪問とか面接が出来ればいいと思います。研修仲間が同年代でしたので、話も合い、特に印象が強く良い研修でした。
また、この年まで意欲を持たせ勉強させてくれた息子達に感謝し「ありがとう」と言いたいし、これからも心やさしく出来る親になれるように努力していく思いです。
皆様の少しでもお力になれればと思います。
初めてご参加の方は月例会会場で入会手続きができます。
年会費6000円 月例会参加費お一人1500円(ご夫婦参加2000円)
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川