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活動内容

いっぷく会便り 2017年9月号

平成29年9月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 中村 彰男

日時
平成29年8月13日(日)
テーマ
「体験を語る」
講師
清水 美子さん(埼玉県北本市在住)
会場
静岡市番町市民活動センター


PDFファイル201709.pdfLinkIcon

8月例会のご報告

8月例会は、8月13日(日) 静岡市番町市民活動センターで開催しました。
原則通りの第2日曜日で(お盆と重なった)会場確保の関係で変更もできず開催しましたが、予想以上に
多くの方の参加をいただきました。ありがとうございました。

◆準備会 10時~
15名の参加をいただきました。
まず「いっぷく会便り8月号」「9月10日つな・かん本部チラシ」「つな・かん 会からの案内」などを入れて、参加者への配布、欠席者・関係機関への郵送作業を行いました。そしていくつかの報告事項、打ち合わせ事項について話し合い、あとは昼食をとりながら楽しい歓談の時間を過ごしました。
場所も例会場と同じですので、弁当持参ですが、例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。
都合のつく時間からで結構ですから、是非ともゆったりした時間を共有しましょう。

◆例会 13時15分~16時30分 ; 参加者35名(内非会員1名、当事者1名、その他1名含む)
◇会長挨拶・連絡事項
会長挨拶に続いて、講演会、合同相談会、下半年の例会予定、9月の例会(つな・かん)の連絡をしました。

◇連続学習会 13時25分~16時30分
テーマ「体験を語る」
(講師) 清水 美子さん(埼玉県北本市在住)

清水さんは、現在埼玉県在住の81歳、まだ現役で毎日1時間余かけて東京まで通勤し、仕事をされている。ひきこもりの息子さん(50過ぎ)と二人暮らし。今回SCSカウンセリング研究所の紹介でおいでいただき、“少しでも皆さんのお役に立てば・・”との思いで自らの体験をお話し頂き、参加者からの質問にも丁寧に答えて頂きました。
いくつかの話のポイントは次の通りでした。

  • 高校入学あたりから登校拒否があり、それがひきこもりの始まりでした。親の世話やら仕事もやっていたので、あまり関わってやれなかった。(子育ては母親の役目として、あまりご主人の協力も得られず)
  • 現在も、自分が必要なこと以外は外出せず、毎日自分の好きなことに取り組んでいる。
  • 何とか社会に出て、仕事もやれる人間に育ってほしいと思ったが、私の場合はその願いは叶いませんでした。ひきこもりの期間が長くなりすぎました。今は色々な人生もありと納得しています。
  • はじめKHJの創立者、奥山さんにめぐり会って本気で取組むようになったが、かなり重症化していた。
  • 「自分が力をつけなければ・・」と思い、保健所、警察などいろいろな機関に出かけて相談し、何とか立ち直って欲しいと一生懸命に取り組みました。
  • そんな時、SCSに巡り合って、カウンセリングを受け、色々な講座にも積極的に参加してきました。エンカウンターで海外にも出かけ、楽しんだこともあり。「行って来いよ」と背を押してくれました。
  • 私に力がついてきたときに、反抗、暴力、破壊などの行為が出てきました。これは辛い時期でもありましたが、これも回復の過程においては必要な事だったのですね。
  • 10年位前に、心の中で思っていたことが全部噴き出してきたのですね。色々な要求も出てきました。
  • 「隣近所の人に言いたいことを紙に書いて貼り出せ」と。世間体を気にする私としては大変な事でした。でも思い切って取り組みました。段々やっている内に本人も変わってきましたね。気が済んだのです。
  • ある人からは、「一番つらい思いをしているのは息子さんなのです。よく話を聞いてやりましょうよ」と。話を聞けるようになって、親子の距離が短くなってきて、良い関係になってきました。
  • その間には、通勤時間を利用して、あったこと・感じたことなどを大学ノートに書き留めて12冊になった。
  • 小遣いも定額で毎月渡しています。金額の多少はありますが、自由に使えるものが必要と思っています。使わなければ貯金しておいて、何か必要になったときに使えばよいと思っています。
  • 本人は、SCSにも直接は会っていませんが、メール・電話で、自分を分かってくれる人に初めて巡り合えた。「もしものことがあっても俺は生きていけると思う」と今は言っています。
  • 仕事をしながらでしたが、電車に乗ったら仕事モードに切り替え、家に入ったら母親モードに切り替えていました。
  • 親が、子の今の生き方に疑問を持たなくなり、余計な心配することをやめました。母親が楽しくしていると、安心して家にいれるようです。
  • 共通の認識は、テレビ、新聞報道です。本人も「働かない若者を良しとはしていない」「自分もまともだとは思っていない」と言っています。
  • 時間がかかるが、焦らずに待つことが大切です。大丈夫です。
  • 暴力が出た頃は、犯罪者にしたくないし、させてはいけないと思い、夜もいつでも逃げられるようにと家の鍵もかけずにいました。すぐ逃げられるようにですね。

このように、大変な苦労の時期から、今の落ち着いた状況になっているまでの体験をお話しいただきました。いっぷく会でもSCSを中心とした講師から、色々な場面での対応、特に「無条件の肯定」など学習しています。継続して取り組み「大丈夫 何とかなる」と、親自身も楽しく生きてゆくことも大切ですね。(感想です)

10月例会のお知らせ

日時 :平成29年10月 8日(日) 13:15 ~ 16:30 (受付 13:00~)
会場 :静岡県男女共同参画センター「あざれあ」 5F 505会議室
<連続学習会テーマ> 『 被害妄想・強迫神経症は必ず伴う 』
(講師)SCSカウンセリング研究所 臨床心理士 桝田 智彦氏

※事前の参加申し込みは必要ありません、当日会場へお越し下さい。
<参加費>
今年度も赤い羽根共同募金からの助成金交付が決定しましたので
1家族 500円、 初参加の方および当事者の方 無料

尚、当日 10時より準備会を同場所で行っています。会報の発送作業や家族同士の歓談などを行っています。家族、当事者の方など、どなたでも参加できます。むしろ、来ていただく方が多いほうが準備の都合上助かります。例会時とは一味違った雰囲気で、気楽なお話もできます。
また、居場所として活用するのもひとつの方法です。是非、皆さんのご参加をお待ちしています。

ひきこもりピアサポーター2017養成研修(受講のご報告) 小松 博之

平成25年度から始まりました、厚労省のひきこもり対策の重点施策「ひきこもりサポーター養成研修・派遣事業」の一環であります、KHJ全国ひきこもり家族会連合会本部主催の『ひきこもりピアサポーター2017養成研修』を受講して来ました。
この事業は、当事者や家族を直接訪問して相談支援を行う、「ひきこもりサポーター」を養成し、派遣することで、ひきこもりを早期に把握し、適切な支援機関につなぎ、回復を目指すという取り組みで、ひきこもりの長期化・高齢化、幅広い多様な相談に対応するものです。
ピアサポーターとは、同じ悩みを抱える仲間で、ひきこもりの経験者、ひきこもりの家族をさします。

7月27日・28日の2日間、東京都北区の北とぴあにて『ひきこもり問題の理解促進と支援力向上のための研修会』が開催され、全国各地から行政関係、支援相談関係、親の会、議員の方々など、各日100名近くの方が参加していました。

ひきこもりサポートに関する講師(敬称略)とテーマは、下記4項目で、私なりの感想を記しましたので参考なればと思います。

  1. 鈴木美登里【 訪問支援 】
    訪問支援の第一歩、次回の訪問の日程、これが約束されること。この約束が得られないと支援が始まらない、いかに重要なことか。そのための、事前準備、訪問時の対応・コツなど色んなシーンでの貴重な話を聞くことが出来て、大変勉強になりました。特に下記の点は、訪問支援の大きな実績を重ねられてきた方のテクニックだと、それを私も実践していけるようしっかりと学んでいく思いです。
    ハガキなどで、悩みを抱えている人の支援をしている者ですと記し、訪問の旨を伝えておく、訪問時に「ハガキを送りました・・・です」と言える。
    事前の周辺見学、可能であれば写真を貰っておく、切り口をしっかりと準備しての訪問、5分でも長居しました、スケジュールが合えばまた来ますのスケジュールは心のスケジュールであること、3週間に1回がベターな頻度(月1回は義務感が漂う)、ゼロからのスタートで加算方式の自己評価への援助、親子関係が悪い状態では訪問しないこと。
    また、実際に訪問支援を行っている行政の方の生の声(実情)が聞けたことは参考になりました。

  2. 鈴木美登里・伊藤正俊【 就労支援 】
    既存の枠に当てはめない、本人に合った支援を本人と一緒に考え悩み作っていく、就労支援もまさにその通りだと思います。
    居場所の存在、役割、大変大きいですね。ここで、社会性を身に付け、周りの人との信頼関係を築き、少しずつ々自信をつけて行くんですね。社会参加に向けての十分な準備、最初は何時間、週何日から始める、これで見つからなかったら、条件を変えようか、そんな寄り添い方が大事なんですね。居場所の世話人は、余計なことはしないでただ居るだけがベター、作業に対しては、これやって下さいねはNG、本人に選択させること、など色々と勉強になりました。
    また、から・ころセンターで実際に行われている就労継続支援、特にせんべい事業、これは大変素晴らしいと思いました。
    就労開始後も自己肯定感を育て周りが見守り続けることが大切なんですね。

  3. 丸山康彦【 居場所 】
    色んな居場所が存在することを知りました。
    親は、子供の現状を容認出来ず、動いた方が良いと思っている。子供は、これは親の価値判断であり、動くと親が喜ぶことを読み取っている。今の自分はダメだと言うことを。親もちゃんと自分の人生を生きているんだね、この実感は大切。家族として出来ていないことを指摘、改善していく、など講師の方は、当事者の心理をよく掴んでいると感じました。これは、居場所運営を通じて当事者の心を聴いているんだなと思いました。
    居場所から‘ひきこもり大学’が誕生したこと、多種多様に派性・進化していること、居場所の持つパワーには驚きです。本人が居場所と思える場所を出来るだけいっぱい集めて情報提供することが大切であることを痛感しました。

  4. 境泉洋【 家族支援・ガイドブックの意義 】
    回復(家族自身、親子関係、社会へ)には、親が元気であることが大前提なんですね。そのためにも家族、本人両方にメリットがある支援ですね。
    自己受容、他者受容の大切さ、今の自分でも十分価値があるんだ、こんな状態でも十分なんだ、まずは親からですね。きっとこれが子供に伝わっていって、安心し、望ましい行動へと繋がっていくのですね。体調不調はビックチャンス、家族に助けを求めることが出来るから、この時いかに迅速に動けるかがポイントなんですね、その準備もしっかりと。
    ひきこもりの人は、制度の穴に落ちた人、その人の視点から見ないと穴が見えない、その人を支援しないと穴が見えない、そして穴への対策、ひきこもり支援は地域づくりへと繋がっていく。まさにその通りだ、何と素晴らしいことか、目から鱗です。

現在、いっぷく会では、“上杉元会長、中村会長、柴田さん、中津川さん、池田さん”が、「ひきこもりピアサポーター」の認定を受け活動されています。私も、先輩方に追いつくよう認定、活動へと頑張ってまいります。

KHJ全国大会 in TOKYO

KHJ全国ひきこもり家族会連合会・実践交流研修会が、本年度は東京で開催されます。
テーマは「つながろう~生き方の多様性を認められる明日(地域社会)をめざして」

10月28日(土)12時~17時 於;大田区産業プラザPiO
  基調講演「KHJのこれまでの歩みとこれからの展望」
  全体シンポジウム「多様な生き方を認め合う明日(地域社会)のために私たちは何をしたいのか」

10月29日(日)9時~18時 於;明治大学 アカデミーコモン
  テーマ別分科会交流会 テーマ別に分かれてミニ講義と対話を行います。

参加対象者;当事者・家族・支援者・行政・関心のある方
参加費;
  2日間通し券:一般3000円 当事者2000円
  1日のみ参加券:一般2000円 当事者1000円

近くでの開催でもありますし、希望者は是非ご参加下さい。
問合せ・申込みは「いっぷく会事務局」までお願いします。
費用については、予算の範囲内で会からも助成させていただきます。

 

《会長コラム》
来月28,29日東京にてKHJ全国大会が開催されます。 チラシをご覧になれば分かると思いますが、実に多彩な内容が詰まっております。今回の「つな・かん in 静岡」もそうですが、新しい試みにトライして、他所の世界の方々と接触し対話することが大切と考えます。会からも補助しますので多くの会員の皆様が参加されるようお願い致します。

初めてご参加の方、初回は体験として無料です。その後よろしければいつでも入会手続きができます。年会費は6000円で、出席した時には参加費のご負担をお願いします。
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川

連続学習会は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営されています。