活動内容
いっぷく会便り 2016年11月号
平成28年11月1日 発行
NPO法人 KHJ全国ひきこもり家族会連合会 静岡県「いっぷく会」
会長 上杉 博美
日時
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平成28年10月9日(日)
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テーマ
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「親が変わり始めた時に怒りが出てくる」
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講師
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SCSカウンセリング研究所カウンセラー 三宅 正之先生
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会場
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静岡県男女共同参画センター「あざれあ」
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PDFファイル201611.pdf
10月例会のご報告
10月例会は、10月9日(日)静岡県男女共同参画センター「あざれあ」で開催しました。
◆準備会 10時~
14名の参加がありました。
まず「いっぷく会便り10月号」「11月の個別相談会案内」を封筒に入れて、参加者への配布、欠席者・
関係機関への郵送作業を行いました。そしていくつかの報告事項、打ち合わせをして、あとは昼食をとり
ながら楽しい歓談の時間を過ごしました。
場所も例会場と同じですので、弁当持参ですが、例会に少し早めに出かける感じで参加してみて下さい。
親の居場所でもあります。是非とも楽しい時間を共有しましょう。
◆例会 13時15分~16時50分 参加者27名(初参加1名、非会員1名含む)
◇会長挨拶;報告事項;上杉会長欠席のため中谷副会長が代理で行った。
KHJ全国大会の参加報告が今月のいっぷく会便りに掲載されています。理事長の交代もあり、支部も
近く68支部に迄増える予定、大会宣言にもあるように新たな活動に入ってゆく方向にある。又、当
事者の発表にも大変貴重な意見があり、参考になるのでよく見ていただきたい。(便り参照下さい)
11月の個別相談会の案内。県ひきこもり支援センターの居場所開設についての案内をした。
◇連続学習会 13時30分~15時45分
テーマ「親が変わり始めた時に怒りが出てくる」
講師 SCSカウンセリング研究所カウンセラー 三宅 正之先生
・今日の学習会のテーマ「親が変わり始めた時に怒りが出てくる」として進めてまいりますが、とに
かく「親が変われば、子どもも変わる」ということです。「怒りが出る」というのは「変わり始める」
ということです。逆に言うと「親が変わらなければ、子どもは変わらない」ということになります。
一番大事なのは「親」ということだと思います。
以下 学習のポイントです。
・親でなくても、まず「当事者を外に出してくれれば何とかなる」と思う人も沢山いると思います。
ひきこもっている青年たちに直接アプローチする、それはそれでありですが大変難しい面があります。
・KHJでも、SCSでも言っているのは、まず「親が変われば」です。でもこれも100%ではないかも
しれません。5分5分かもしれません。それだけ復活させてゆくのは難しいことでもあります。
・2人一組になって話し合った。「私の子どもは何でひきこもったのかな?」交代で話し、聞いた。
(この話し合いも、子どもとの話と同じで、相手の言う事を聴けるかどうかが大事です。相手に気
持ちよく話させてやって下さい。きちんと最後まで聞いてあげるということです。)
・色々な発表があったが、ひきこもっている本人には直接的に聞けないが、ある調査で「子どもの頃
どう感じていたかな?」
親が過保護だった。親の躾が厳しかったが家族は相談相手にならず我慢するしかなかった。
学校ではいじめが怖くて、人と違わないように、人に嫌われないようにすることに必死だった。など
結局、我慢、我慢の中で生きてきたんですね。ひきこもりの子にはそう言うことが多かったようです。
・次に「マズローの欲求階層説」を基に子どもの成長段階を考えてみたい。
①丸ごと存在欲求(乳児期)
親に何を欲求しているのか言葉で言えないので分からないが、親はそれを理解しようとして必死
にやってきているのですね。それで欲求を満たしてやってきている。
②愛情確認欲求(幼児期)
家の中のこと、親のことも少し分かってくる段階。少し歩いては振り返り確認する。その繰り返
しです。ちょっと冒険してみたいが、親の目線を確認しながら前に進むのですね。
③自己確立、肯定感(少年、青年期)
自分は自分でいいんだ・・・と自分で確かめたくなる。親はそれを見守ってやる。
④社会的欲求
社会、世間から認められたい。仕事、ボランティアなど外に出て行き認められたいというものです。
⑤周りや他者を認める
自分が認められてきたということで、今度は人を認められるようになってくるのです。
⑥愛情欲求(恋愛・結婚)
それを経ると恋人ができたり、結婚したりとなってゆくのです。
・我慢をすることでプライドが傷つき、ひきこもることで問題を棚上げして時間を止めている。時間
をとめることで、これ以上傷つかないようにしているんですね。決して悪いこと損なことではない。
必要なことは親がそれを受けとめてやることです。
・そして成長してゆくと必ずでてくるのが「反抗期」第一反抗期は幼児期位、第二反抗期が少年青年
期です。あたり前なのだが、ひきこもる子はこれが少ないケースが多いです。我慢してしまうのです。
・SCSではひきこもりの子は「育ち直しですよ」と言います。いくつになってもです。
成長段階のやり直しですから、いくつになっても反抗期があります。吐き出さないと前に進めない
のです。
・その時「無条件の肯定」です。その育ち直しの期間は分からないが、長い場合もあります。
・親が変わったと思っても、子どもはさっぱり出てこないということもあると思います。
それが100%ではないということですが、待つしかないだろうと思います。
・ある母親、あるひきこもりに関する本を読んだ。SCSで指導していることと同じ内容だったが、自
分では気がつかなかったが、子どもから「お母さん変わったね。優しくなったね」と言われました。
おおよそこんな学習会をしました。ありがとうございました。
◇グループでの話し合い 15時50分~16時50分
4つのグループに分かれて「怒り」などを中心に自由な話合いをしました。
「個別相談会」のお知らせ
日時:平成28年 11月26日(土)、27日(日)
場所:静岡市番町市民活動センター 2階 会議室
☆26日(土)9:30~21:00 小会議室
☆27日(日)9:30~18:00 小会議室
(カウンセラー) 「人間関係と心の相談舎」代表 菊池 恒 先生
相談時間 1家族=50分 80分 110分の各コース(会員限定・有料)
お申込み・お問い合わせは TEL・FAX 054-245-0766(中津川)まで
静岡県ひきこもり支援センター 居場所の開設について
県の支援センターは平成25年4月に開設され、当事者や家族への支援を行ってきましたが
本年9月より当事者への支援拡充のため「居場所」が設置されました。
内容は下記の通りですのでご利用下さい。とのことです。
1.開設場所及び日時
県内4ヵ所で開設し、原則週1回の実施です。
地区 | 開設場所 | 日時 |
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賀茂 | 下田市社会福祉協議会 ほか | 毎週金曜日13時~17時 |
東部 | 盟萌ビル(沼津市) | 毎週金曜日10時半~15時 |
志太榛原 | ウエルシップやいづ(焼津市) | 毎週火曜日13時~17時 |
中東遠 | こひつじ診療所デイケア施設(袋井市) | 毎週月曜日13時~17時 |
2.支援内容
当事者が安心して過ごせるよう自由に過ごす空間を提供するほか、読書、ゲーム、料理等
のプログラムを実施するなど、他者との関わりを通して、社会への参加を促すための支援
を行います。
3、利用について
利用希望者は、県ひきこもり支援センター(054-286-9219)へ連絡し、面接後居場所を
見学、体験利用した上で申し込みとなります。
尚、静岡市、浜松市に居住する方は、それぞれの市に開設されている支援センターの「居場所」を
利用するようになります。
12月例会のお知らせ
日時 :平成28年 12月11日(日) 13:15 ~ 17:00
会場 :静岡市番町市民活動センター 2階 大会議室
『 家族交流会 ~ いっぷく会・会員の集い ~ 』
必死で走り続けた今年も、早いものでもう師走…。
ここらで「いっぷく」しませんか。
1年の最終月にあたる12月の例会は、今年も会員の皆様同士で交流会を開催したいと思います。
今年は少し趣向を変えて、親御さんによる体験談、当事者による経験談、その他のお楽しみな話、そしてコーヒータイムを設け、お互いのざっくばらんに歓談をしながら「いっぷく」したいと思います。また例年のビンゴゲームも計画しており、楽しいひとときを過ごしたいと思います。
たくさんの方のご参加をお待ちしています。
参加費 無 料
例会終了後、久しぶりの「親父クラブ」にかえて、忘年会が予定されています。
(別紙案内の通り)
ご都合のつく方は、お父さんお母さん、役員を問わず、是非ともご参加下さい。
会長コラム
落ち葉が風に舞う季節となりました。人生は上手くいかないことの連続です。その上手くいかない状
況でどう踏ん張るか、どう進むか、どう発想を転換するか、常にそれを試されています。
生まれてから死ぬまでの間、学ぶ期間ですね、色々迷惑をかけています。私の母親も妹の所に世話に
なっていて、自宅に一度でいいから行きたいと涙を流しますが、本人も分かっているが、私が薄情な
事をしている様に、私は思えるのですが、自宅で一人で生活させるには、骨折をさせないという保障
してやらないと、寝たきりになってしまうと、先生から言われていますので、心を鬼にしています。
私も来月ぐらいから会に行けると思いますので、役員の皆様には色々と迷惑をかけていてすいません、
よろしくお願いします。皆様には、風邪にはくれぐれも気を付けて下さい。
初めてご参加の方、初回は体験として無料です。
その後よろしければいつでも入会手続きができます。
年会費は6000円で、出席した時には参加費のご負担をお願いします。
その他、いっぷく会へのお問い合わせは事務局までお願いします。
事務局 電話・FAX 054-245-0766 担当 中津川
連続学習会は「赤い羽根共同募金」の助成を受けて運営されています。